鉄道の世界にも人気キャラクターはたくさんいるが、駅独自のキャラが作られ、PR活動をしている事例もけっこうある。力の入れようは様々だが、どれも地元の特色や地域のイメージが反映されていてなかなかおもしろい。前回に引き続き、山手線の駅キャラクターをぐるっとご紹介していこう。
池袋:いけふくろうのふっくん待ち合わせ場所としても有名な「いけふくろう」は多くの方が知っているだろうが、「ふっくん」というキャラが別にいるのはご存じだろうか。モチーフは当然ふくろうで、すぐに見つかるだろうと歩きまわってみるものの、駅構内が広いため出会うのは思いのほか難しい。南改札にある駅スタンプの台紙にプリントされているのを発見したが、スタンプ自体は別の絵柄。発見できた4か所共に隠れキャラのような扱いで、もしや“元祖いけふくろう”に気を遣っているのか?
代々木:よよたん代々木駅の「よよたん」は、木とタヌキが融合したキャラでなかなかに愛らしい。日暮里や田端ほどではないものの比較的きちんと推しているようで、駅のあちこちで見つけることができる。ちなみに、以前は「よよ木」という木に顔がついた、もっとゆるいキャラがいたようなのだが、よよたんの登場により、公式キャラの座を明け渡すことになったようだ。
なぜ代々木駅にアイツが⁉ホームに貼られていたポスターには、「よよたん」ではなく、なぜか秋葉原の「おたっくま」の姿が…。総武線のホームだったので、連携して作られたのかもしれない。
原宿:はらりん原宿駅は今年1月、東京デザイン専門学校とのコラボによってキャラクターが誕生したばかり。妖精と思しきゆるめのフォルムながら、ちょっと渋めの緑色や頭の上の風見鶏など、旧駅舎のイメージがしっかりと盛り込まれている。撮影当日はキャラ公開ポスターのみだったが、今後の活躍に期待したい。
渋谷:しぶやぎ「しぶや+やぎ=しぶやぎ」 そんな実に分かりやすいキャラクターがいるのが渋谷。誕生日は4(し)月28(ぶや)日、好きな食べ物は「切符(紙)」と設定もしっかりしているし、駅の各所に登場していて見つけるのは比較的楽。角が線路になっているのだが、ここだけ妙にハードで、ほんわかした雰囲気とのミスマッチもいい感じ。
恵比寿:えびじぃ「やはり!」というか、期待を裏切らない恵比寿様風のおじいちゃんが恵比寿駅の公式キャラ。頭に大海老が食らいついているようにも見えなくないが、色のワンポイントにもなっているので良しと言うべきか。ポスターはなぜか西口改札付近に集中している。
目黒:ごんのすけ目黒駅には駅長ならぬ“駅鳥”がいる。古風な名前は駅のすぐ近くにある「権之助坂」からとったもの。各種啓もうポスターに登場するほか、ぬいぐるみまで製作されていて、力の入れようがうかがえるが、先日改めて通ってみたらぬいぐるみがあったスペースには別の展示物が。彼はいま、駅長室あたりにそっと置かれているのだろうか。
さあ、山手線も残り1/3程度となった。ここから先、どの駅にどんなキャラクターがいるのかは、改めてレポートしたい。山手線に限らず、注意深く探してみると、思いのほか多くの駅に公式キャラがいるので、駅を利用する際は気を付けてポスターなどをチェックしてみてほしい。
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- ホームに上がる階段下の案内表示にて発見。当然と言えば当然だが、踏まれてしまうので、少し汚れが目立っており…。
- これまた衝撃的な登場の仕方をしているポスターを発見。文字の入れ方、もう少し何とかならなかったものか…。
- 着ぐるみもあって、地域のイベントなどに登場することも。
- 「たくさん貼ってあるなぁ」とよく見ると、すべてバリエーションが異なり、駅員さんの思い入れの深さが伺える。
- 消毒用スプレースタンドにもよよたんが。これは完成度が高い逸品。
- きちんとお仕事しています。
- 頭にカブトムシが…。そっか、木だもんね。
- 撮影時は受験シーズンということで、合格祈願ダルマに変身していた。
- 制服を着た全身バージョンもいた。
- こちらはえびじいの制服バージョン。帽子をかぶると頭のエビがなくなってしまうので、「ただのおじいさん感」が…。
- PRスペースが空いている時にはプラレールのレイアウトが作られ、ごんのすけのぬいぐるみが乗っていた。
◆ゆる~いフォルムに漂う哀愁 山手線の駅公式キャラクターを知っていますか?【パート1】はこちら!