185系

特集・コラム

JR四国に残る国鉄型特急車 キハ185系のTOMIX製Nゲージで遊ぶ!

2022.03.13

text:安武有彬
photo:羽田 洋

 四国を走っていた急行の特急格上げを目的に、初の四国専用特急型気動車として国鉄末期に導入されたキハ185系。国鉄では初となるステンレス車体の特急型ということもあり、誰もがこれからの「四国の顔」となることを予想していたでしょう。ですが、その後拡充された高速道路に対抗するため振り子式の2000系が登場すると、早くも主役の座を持っていかれてしまいました。そんなキハ185系ですが、やはり「四国初」のインパクトは強く、四国といえばキハ185系という方も多いのではないでしょうか?そこで今回は四国の特急車の新旧交代が再び話題になりつつある今、同系がTOMIXより製品化されましたのでご紹介します。

■キハ185系各形式

●キハ185 0番代

 トイレ・化粧室付のキハ185 0番代。250PSのエンジンを2基搭載します。クーラーは自車発電を電源とするバス用が全形式共通で搭載されています。

●キロハ186

 唯一の中間車で、半室グリーン車であるキロハ186。普通席は0系新幹線の廃車発生品を活用しました。コストダウンのためにトイレ・化粧室を省略しながらも定員も確保しています。250PSのエンジンを1基搭載しています。

●キハ185 1000番代

 トイレ・化粧室を省略し、定員を増やしたキハ185 1000番代。250PSエンジンを2基搭載しています。模型では乗降ドアは全形式共通で別パーツとなっており、立体感ある仕上がりになっています。

■乗務員扉脇のタッチアップ!

 ここでは製品に付属しているディテールアップパーツを使い、より完成度の高いモデルへと変身させてみようと思います。ひとつは乗務員扉の塗装の回り込んでいない溝への色差し、もうひとつはメーカーも公式には案内していない、床板モールドの隠しパーツを使ってディテールアップをしていきます。

▲乗務員室脇の赤丸部分に転写シートを貼り付ける。難易度は高そうだ。

▲貼り付ける際は爪楊枝で擦るというよりも、「押し込む」イメージ。

■トイレタンクを取り付ける

▲TOMIX 205系などと同様に、床下パーツを外すと隠しパーツが現れる。

▲TNカプラーへ交換の上、カプラーの穴にパーツを嵌め込んで固定する。

詳しい方法は下の「この記事のすべての画像をみる」よりチェック!

■似て非なる… キハ185系とキハ183系を比較!

▲前面形状の基本デザインは同じだが、下部ヘッドライトの有無で受ける印象は異なる。キハ185はスカートが絞られており、シャープな印象。

▲キハ185 0番代とキハ183 500番代の側面比較。ボディがステンレス製か鋼製かの違いは当然ながら、キハ183の後部寄りに1基搭載された550PSの大出力エンジンが目立つ。なお、キハ183 500番代は発電機器を搭載していない。

 同年代に誕生し、顔がそっくりで兄弟のような両者。しかし、設計思想は全く異なっています。キハ183系はそれまでのキハ80系からの流れを汲む形式で、基本編成をベースに長編成を想定した設計思想です。
 逆にキハ185系は四国急行の特急格上げという使命で誕生した経緯から、1両単位で編成を組みやすいキハ58系の流れを汲んでいると言えます。出力増強と電源機能を各車に設けているため、さらに編成の自由度は向上しています。

↓詳しい加工方法などはこちらから!↓

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