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特集・コラム

美しい日本のSLとその情景…鉄道博物館 「南 正時作品展~蒸気機関車のある風景 西日本編~」開催

2022.03.05

text & photo:RM
取材日:‘22.3.4
取材協力:鉄道博物館

 大宮の鉄道博物館では、2022年3月5日より「鉄道写真家・南 正時作品展~蒸気機関車のある風景 西日本編~」を開催します。南さんと言えば現在はレイル・マガジン(3月発売号からはRM MODELS)誌上での連載「TEE諸国漫遊」、はたまた1970~80年代に年少ファンの間で熱烈な支持を受けた「大百科シリーズ」(ケイブンシャ)でおなじみ、プロの鉄道写真家の第一人者です。

(撮影時のみマスクを外していただいたものです・以下同)

 その南さんが生涯を賭けて撮りためた膨大な作品群は鉄道博物館に順次寄贈されており、今回の作品展はその収蔵資料展という位置づけ。2020年10月から開催された「蒸気機関車のある風景 東日本編」につづく、2回目の作品展となります。

 単にエリアが変わったというだけではなく、新たなテーマ分類や興味深い展示も行われます。東日本編では主にエリアごとでの分類で展示されましたが、今回はそれだけではなく、「四季を駆ける」「個性豊かな機関車たち」「鉄道100年の光景、明治の鉄道施設」といった横断的なものも含め、全部で7つのテーマで展示。区画ごとに見方が変わり、きっと新たな発見があることでしょう。

 南さんによると、「私は風景の中を走る鉄道というのを主にテーマとしてきたので、車両をメインとした写真は少ない。だけど九州の蒸気機関車は非常に手入れが良く、レンズを向けずにはいられなかった。特徴的な形態や装備を捉えた作品も多く展示しているので、ぜひ車両ファンの方も今回は見ていただきたい」とのこと。

 また、多くのファンを悩ませているフィルムの褪色・劣化についても、実例を示してデジタルによるリマスターで相当救えるということをアピール。貴重なケーススタディとして参考になるに違いありません。

 今年が鉄道150周年ということも鑑み、鉄道100年の時の象徴的なできごとや、明治時代の建造物が写り込んでいる作品なども展示。このエリアでは東日本がモチーフのものも含まれます。

 会期は6月13日まで。展示全作品を収録した図録は1階のミュージアムショップで販売されます。また、3月19・20日の両日は、南さんによるトークショーも開催予定。蒸気機関車と日本の風景を愛するすべての方におススメしたい作品展です!

 関連展示品として置かれている1/15スケールの精密模型3点も必見ですよ!

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