取材日:’20.10.27
text & photo:羽山 健(RM)
同行取材:遠藤イヅル
レイル・マガジン2021年1月号から新連載となった「シーナリー散歩」。全国の鉄道路線を訪ね、思わず模型にしてみたくなるような魅力的なシーナリーを見つけてご紹介して参ります。連載第1回でお送りしているのは、JR東海の御殿場線。東海道本線の旧線にあたるというその類稀な出自により、一ローカル線とは異なる風情がそこここに見られるようです。このWEB版2回目では、前回の御殿場駅から一駅上り方向へ進んだ足柄駅を見ていきましょう。
▲完成したばかりの足柄駅駅舎。左手のガラス張り部分は展望室を兼ねた休憩スペース。
足柄駅と御殿場駅との駅間距離は6.6km。これは御殿場線の各駅間距離では最長となります。また標高も、御殿場駅が線中で最高となる455mであるのに対し、足柄駅は330m。標高差は実に125m。この間、御殿場線は鮎沢川と絡み合うように走っています。ところでこの駅の開設は戦後の、つまり御殿場線になってから。それまでは当駅から1.2km御殿場寄りのところに足柄信号所→信号場があり、今もそこには引き上げ線の跡が残っています。この足柄駅は周辺住民の熱心な要望と積極的な建設協力によって完成したという歴史を持っています。(’20.12.15 加筆修正)
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