特集・コラム

非電化区間の最新システム―EDC(エンジンモード)―第2回―

2020.05.28
■新技術に挑戦したEDCと「四季島」という列車
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▲’17.3.17 東北本線 上野 P:RM

 E001形は非電化区間の走行時、1・10号車に設置したディーゼルエンジンによって発電を行い、走行用電源と補助電源を得ている。エンジンはドイツ製の船舶などに使用される大型のエンジンを国内では初めて鉄道車両用エンジンとして採用した。そのため1・10号車はこれに加えて発電設備を搭載するため、車体重量が60t以上と異例の重量となった。
 ところで、ここ近年の国内の鉄道車両用大馬力エンジンはDF200に搭載されているものが最大で、E001形の運転を賄うには3台必要である。これを両先頭車2台で賄い、かつ鉄道用途で実績のあるエンジンとなれば輸入という選択に至ったものと言えよう。
 本形式は非電化区間走行時にも電気ブレーキを使用できるように発電ブレーキ用抵抗器を装備している。また、電化区間と非電化区間では車両限界が異なっており、本形式は非電化区間の車両限界に合わせて、パンタグラフや高圧線の支持碍子などを、車体断面に収まるよう斜めに取り付けるなど工夫がなされている。
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▲’17.3.17 東北本線 上野 P:RM

 しかしながら、気動車の環境・運転性能が大幅に向上し、電化区間の走行が長距離でなく、かつ気動車の方がコスト・整備面でも負担が少ないとなれば、今後普及する可能性は低い。E001形はJR東日本の看板列者、また日本を代表する列車たる「四季島」として、これまでにない技術を一つのアピールポイントとしていることに加えて、電化区間も非電化区間もそれぞれ長距離・長時間走行するという走行環境だからこそ、この方式が採用されたと言えよう。(EDC編 終)
本文:児玉光雄 要約・再構成:RM レイル・マガジン433号より

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