← →大阪上本町から近鉄大阪線の準急電車で14分、河内山本から2輌編成の信貴(しぎ)線に乗り換えると5分で西信貴鋼索線の乗り換え駅、信貴山口に着く。平日とあってのんびりとしたムードの西信貴鋼索線のホーム。信貴線のホームとほぼ直角に対しており、間に改札はないが、ここから先はカード乗車券の類は使用できない旨の注意書きが立つ。ホームは西信貴鋼索線の歴史や概要を記したパネルと車輪が置かれている。これは嬉しい。停車中の車輌はコ8「祥雲」。昭和32年日立製作所製。山下側は窓下オヘソライトだ。西信貴鋼索線名物その1:コニ7形貨車 イメージ的にはガソリンカーの鮮魚台を思わせるが、独立した車籍をもった貨車である。コ8と連結しているのでコ二8と思うが…。西信貴鋼索線名物その2:踏切 近鉄のケーブルカーと言えば踏切があることで知られている。この西信貴鋼索線に2ヶ所、そして生駒鋼索線に3ヶ所。ケーブルの踏切は全国でもこの5ヶ所だけ。高安山から降りてくるコ7「瑞雲」と交換。あれ…こちらは後ろに貨車を連結していない。トンネルを抜けると西信貴鋼索線の最急勾配480‰の区間に。後ろを見ると、眼下には大阪の街が広がる。意外なほど眺めがよい。山上の高安山駅に到着すると、ホームの傍らにはコニ7と思われる貨車が留置?されていた。戦前の信貴山電鉄時代には、ここから信貴山門まで2.1kmの鉄道線が伸びていたが、現在は近鉄バスが走っている。バス停の傍らにはホームの遺構らしきものが。信貴山口に戻り、踏切を見に行く。ケーブルとは無縁そうな住宅街を抜けると信貴山口第一号踏切があった。信貴山口第一号踏切を通過する「瑞雲」。二号踏切もあるのだが、取材の時間が迫ってきたので、また今度にした。