text & photo(特記以外):大森瑛人

日暮里付近の10線区間を行く、HB-E300系「海里」の回送列車。

首都圏の電車だけでなく、同じ東北地方を運行するE657系と顔を合わせるのも珍しい。
‘26.5.16 東北本線 上野~尾久(2点共)

最初に上野に入線したHB-E300系は長野総合車両センター所属 の「ふるさと」。2010年9月に上野駅13番線で展示された。

その運転台からの眺望シーン。
‘10.9.19 東北本線 上野(2点共) P:大森岳人

【参考写真】国鉄最初の気動車特急「はつかり」は、上野始発(青森行き)だった。キハ81系による運転。
‘60.12.10 常磐線 上野 P:中島正樹(鉄道ホビダス資料館より)


現在は高架化された新潟駅で出発を待つ、「海里」の先輩にあたる485系「きらきらうえつ」。
‘11.7.16 信越本線 新潟(2点共) P:大森岳人
2026年5月15日、新潟~(信越本線、上越線、高崎線、東北本線経由)~上野間で、HB-E300系「海里」を使用した、団体臨時夜行列車「月光(ムーンライト)海里」が運行された。
新潟を23:30頃出発、上野は5月16日6:28頃の到着だった。上野駅では13番線到着後、「四季島」の出発時間を避けるように一旦尾久へ回送、日中は上野駅で11時~16時まで展示された。その後尾久車両センター構内で「海里」の展示会が開かれた。復路も22:22頃上野発、5月17日6:15頃新潟着で運行されている。
HB-E300系「海里」は、485系改造の「きらきらうえつ」の後継車両として、2019年10月より運行開始された。通常は新潟~酒田間の全車指定席の快速列車として運行されており、桜の開花時期には上越、高田方面へも運行されている。
今回、E653系での使用ではなく、また特に試運転等でもなく、気動車(ハイブリッド車)が首都圏に直接乗り入れてきたのが特筆される。東北・上越新幹線の開通前は多数の気動車が上野に乗り入れていたが、それ以降はキハ40系「風っこ」などが運行される際も、自走ではなく、ELやDLでの牽引あるいはプッシュプル運行される時期が続いていた。
昨今、GV-E197系など電車と遜色ない車両が首都圏を走る機会も増えたことから、運転士の動力車取得免許種別に関わらず、気動車の首都圏運行が可能になったものと思われる。
なお、ちょうど5月16・17日に、HB-E300系「SATONO」「ひなび」が併結して郡山~(磐越西線)~喜多方間を運行されている。また夏の臨時列車でも、HB-E300系「リゾートしらかみ(青池編成)」が7月25・26日に同区間で運行のほか、HB-E300系「リゾートしらかみ(橅編成)」が7月11・12日秋田~(羽越本線)~酒田間で運行される予定となっており、さながら現在の運行範囲を「越境」した「乗って楽しい列車」の運行が予定されている。

