JR四国では、特急「しおかぜ」(岡山~松山)、「いしづち」(高松~松山)で運行している8000系特急型電車を、これからも快適に利用してもらえるよう今年度から順次改装工事に着手すると発表した。
客席へのコンセント設置、トイレの洋式化を行うとともに、JR四国では初となる車椅子フリースペースを設けた車両となる。
また、車両コンセプト「瀬戸の疾風」を進化させたエクステリアデザインとし、より特急らしいスピード感やスマートさを感じてもらえる列車へとリニューアルを図る。
1号車・8号車 先頭イメージ
5号車・6号車 先頭イメージ
ロゴマーク
■エクステリアデザイン
流線形の先頭形状から流れるオレンジのラインを車両全長にあしらったカラーリングで、8両の長い編成を際立たせるデザインとした。オレンジ色は、瀬戸内の温暖な気候、愛媛の柑橘を表し、窓下ラインのグリーンは、香川のオリーブをイメージしたもの。このカラーリングは同じく特急「しおかぜ」「いしづち」で運用している8600系特急型電車と共通の配色で、岡山・高松から松山に向かう特急列車を明確化する色彩デザインとした。
■車椅子フリースペース
車椅子を利用する方が、グループで快適に乗車できるスペースを5号車に設置する。
■トイレの洋式化
和式トイレを改良し、すべてのトイレを洋式とする。
■座席設備
コンセントを、グリーン車と指定席の各座席、自由席の壁側に設置する。グリーン席は電動リクライニングおよびフットレスト、読書灯を備えたハイグレードな座席。
■インテリア
照明はLED間接照明にリニューアル。天井面だけでなく頭上の荷物側面も照射し、室内全体が明るく開放的に感じられる演出を行う。
座席のモケットデザインは、グリーン席が「四国の芳醇なめぐみ」、指定席と自由席が、光きらめく「柑橘」と「瀬戸内の海」をモチーフとし、沿線の豊かで穏やかな自然を表現した。
1号車グリーン席。
1・2・3・8号車指定席。
4・5号車自由席(しおかぜ)。
6・7号車自由席(いしづち)。
■リニューアルスケジュール
2023年12月にS編成、2024年8月にL編成が、1編成ずつ運行を開始する。定期検査での多度津工場への入場に合わせて、1年間に2~3編成の工事を行い、すべての工事完了は2027年度の予定となる。
画像(すべて):四国旅客鉄道提供