鉄道開業150周年に沸いた2022年も終わり、新しい年が始まりましたが、鉄道業界で今年予定されている動きをまとめてみました。「開業編」に続き、今年デビューや新規投入を予定されている車両をご紹介します。
注目車両の写真をチェック!
・春ごろに登場する車両たち
まずは3月18日より、JR北海道の「オホーツク」「大雪」にキハ283系が投入されます。2022年3月まで「おおぞら」で活躍していたキハ283系ですが、キハ183系の引退に伴い復活することとなり、現在は石北本線で試運転が行われています。
続いて4月には、Osaka Metro中央線に新型車両の400系がデビュー予定です。個性的なデザインに目が行きがちですが、2025年の大阪・関西万博で増加する海外からの来客利用を想定し、ロングシートとクロスシートが混在する編成を識別しやすいよう、ドアが3色で塗り分けられるほか、5か国語のディスプレイも設置されるなど、ユーザビリティの追求にも余念がありません。
福井鉄道には、F2000形FUKURAM Linerが導入される予定となっています。新型はバリアフリー化、省エネルギー化が進んでおり、出入り口にあるステップがなくなります。現行型のF1000形と比較すると通路の幅が広くなるため、車内での快適性アップが期待されます。また、VVVF制御やLED照明等の採用により、880形と比較して30%の省電力化も実現しているそうです。
一昨年にイラストが公開され話題を集めたJR貨物のEF510形300番代も、この春より営業運転を開始することになりそうです。九州で運用されているEF81 300番代をイメージさせる銀色の車体に塗られた300番代は、0番代をベースに交流回生ブレーキを追加して省エネルギー性能がアップしています。
5月20日には、JR北海道の室蘭本線に737系が登場予定です。現在運用されているキハ143形などを置き換えるために新造される電車で、2両編成13本を導入予定です。
・夏ごろに登場する車両たち
そして7月15日には、東武鉄道の新型特急「スペーシアX」がデビューします。N100系と呼ばれる新型車両は、現行スペーシアの100系のイメージを受け継ぎつつ、さらに上質な移動空間を目指しているとのことで、6タイプの座席やカウンターが設けられるとのこと。現状では100系の完全置き換えは発表されておらず、新型車両の登場により500系ともども運用の変更があるかもしれません。
今夏は泉北高速鉄道でも新型通勤車両9300系が登場予定です。南海8300系をベースとし、内外装にオリジナルデザインが与えられるとのことで、泉北のラインカラーであるブルーと、既存車両に用いられているアイボリーを取り入れたデザイン。現車は既に完成し、甲種輸送により搬入が完了しています。
・冬ごろに登場する車両
最後はこの冬に登場を予定しているJR東日本盛岡支社の新しい観光列車「ひなび」です。「リゾートあすなろ」として走っているHB-E300系を改造して作られ、4人掛けボックスシート・2人掛けボックスシートの車両と、リクライニングシート中心の車両という変化の付いた2両編成となります。追いかけるように2024年春ごろには、同じく「リゾートあすなろ」のもう1編成を改造した、JR東日本東北本部の「SATONO」もデビューします。
いかがだったでしょうか。2023年も注目の新型車両や運用変更が予定されている鉄道業界。鉄道ホビダスでは、それぞれ続報が入り次第お伝えしていきますのでお楽しみに!
■こちらもあわせて!
2023年の鉄道はなにが起こる? いま押さえておきたい4つのポイント【開業編】