JR東日本千葉支社では、内房線 太海(ふとみ)駅の駅舎建替工事を2022年3月より行ってきたが、このたび、2022年12月14日より新駅舎の使用開始が決定したと発表した。
新駅舎外観(駅前広場側)P:JR東日本千葉支社提供
◎新駅舎概要
■所在地:千葉県鴨川市太海2035
■構造:木造地上1階建
■建築面積:62.12㎡
■延床面積:23.18㎡
■設計会社:株式会社JR東日本建築設計
■施工会社:東鉄工業株式会社
◎施設概要
■コンセプト
・駅から海を眺められる環境を活かし、自然を感じ取ることができる駅としている。電車を待ちながら、駅前広場側からは海を、待合室側からは山を眺めることができる。
■環境配慮
・構造体に木材を採用することで、潮風による塩害に強い駅としている。
・壁材にも木材を使用し、炭素固定の量を増やし、環境負荷を削減している。
・周辺の風を取り込み、風が抜けやすい駅形状とすることで、待合室等の温熱環境を改善している。
■新たな取り組み
・新駅舎のベンチは、(公社)土木学会・東京大学・會澤高圧コンクリート(株)と連携し、最新の技術を用い、コンクリート3Dプリンタで製作している。
新駅舎内観(待合室)P:JR東日本千葉支社提供
■使用開始日:2022年12月14日(水)
【編集部追記】太海駅は、内房線の終点である安房鴨川駅のひとつ手前の小駅。1985年に無人駅となったがその後長年、鴨川市への簡易委託で営業されてきた。しかし2019年に委託は終了し、完全な無人駅となっている。建替前の旧駅舎は房総地区各地でほぼ共通設計で多数建築された木造平屋建て切り妻作り+寄棟の張り出し屋根という様式のものであった。