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鉄道模型というのは、その精密な見た目はさることながら、「走る」という点が重要な模型の一つです。ですがディスプレイモデルと違い、モーターやギアを搭載して走る鉄道模型は、たちまち調子が悪くなったり、走らなくなったりといった不具合がつきもの。それを解決・未然に防ぐためにメンテナンス知識はやはり必要最低限は持っておきたいものです。今回はグリーンマックス(GM)製鉄道模型のうち、2モーター・室内灯対応型を中心に、分解やクリーニングの手順をご紹介します。
※おことわり
今回紹介した製品の分解方法はあくまで一例であり、車種や発売時期などによって異なる場合があります。また、ご自身で分解・メンテナンスされた際の事故やケガ、その他の損害については編集部およびメーカー各社では責任を負いかねますので予めご了承ください。
↓詳しい分解・メンテナンスの手順はこちらから!↓
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今さら聞けない…もう怖くないNゲージ車両のメンテナンス!KATO編
■完成品標準(2モーター)動力ユニットのクリーニング!
●車体・台車の取り外し
最初に車体と動力ユニット、動力ユニット本体と動力台車を分離しましょう。各部はスナップで固定されており、方法がわかれば簡単な反面、力まかせの分解で破損させると復活は困難なので注意が必要です。
▲ここでは背の低い室内灯対応型動力ユニットを例に解説。ただ台車をはじめ、構造的には従来の1モーター型と共通の部分も多く、比較的シンプル。ユーザー側でのメンテナンスもさほど難しくはありません。
●動力台車の分解
▲最初に集電板を兼ねた金属のフレームを台車枠から外します。左右2枚のうち片側にはギアがついていますが、まずはギアのない側から。カプラーポケットを持って、金属のフレームを少しひねるようにして上に引き、台車枠側の固定ツメから外します。
車輪をはじめ台車廻りは、通電時に発生するスパークによりどうしても汚れがつきやすい部分。ギアへの埃の巻き込みなども走行不良を起こす原因になります。ここでは台車を分解して、徹底的にゴミや汚れを落としていきましょう。
●車輪、フレーム・台車枠、ギア… 各パーツのチェック&クリーニング
台車の分解が済んだら、各パーツの状態を確認し、汚れた部分を清掃します。状態によっては新しい部品への交換が必要なこともあるので、チェックは念入りに行ないましょう。
●再組立
▲取り外しと逆の手順で台車を組み立てていきます。この際、駆動部には潤滑用のグリスを塗布しますが、ここでは2種のグリスを使い分けます。(タミヤ接点グリス・セラグリスHG)
内部のクリーニングが一通り終わったら元通りに組み立てていきます。せっかく頑張ってキレイにしても、組立で傷をつけては水の泡。慎重によく確認しながら組み立てましょう。
●完成!
車体を元通りにはめ込み、線路に載せて試験走行。スムーズに走ればこれでメンテナンス完了です!
■キット用1モーター動力ユニットの場合
ここまで例に挙げた2モーター動力以外に、グリーンマックスにはエコノミーキットや一部の塗装済キットに用いる1モータータイプの動力ユニットがあります。ここでは分解方法のうち、1モーター型特有の点について下記でご紹介します。
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※この記事『RM MODELS 212号』付録冊子からの抜粋で、情報等は2013年4月時点でのものとなります。ご了承ください。