物流博物館では、戦前・戦中・戦後の激動の時代を通じ、一貫して物流現場の作業の機械化・効率化を提唱した平原 直氏の生涯と思想を紹介する特別展を開催している。平原氏は、戦後の変革期を経て、合理化された物流発展の礎を築いた先駆者として知られ、その影響は中国・韓国・台湾にも及んでいる。詳細は以下の通り。
■開催期間
2022年2月5日(土)~5月8日(日)
休館日…毎週月曜日(3月14・21日を除く)、毎月第4火曜日・祝日の翌日(4月30日を除く)
■場所
物流博物館
東京都港区高輪4-7-15
品川駅(JR・京浜急行)、高輪台駅(都営浅草線)からそれぞれ徒歩7分
■特別展概要
戦前戦中・戦後の激動の時代を通じ、一貫して荷役労働における人間の「苦役」からの解放をめざした平原直氏(ひらはら・すなお:1902~2001)。
戦前から輸送現場に身を置き作業の機械化・合理化を提唱、戦後は月刊誌『荷役と機械』を38年間にわたり発行し、執筆や講演・教育活動を通じてパレット、フォークリフトなどの導入・活用をはじめ、荷役の近代化・物流理論の開発普及に尽力した。戦後の変革期を経て合理化された物流発展の礎を築いた先覚者として知られ、その影響は中国・韓国・台湾にも及んでいる。
平原の思想は革新・合理化を主張しながら公共性を前提とし、視線は常に変革によって失われていく技術や運ぶ姿、歴史にも注がれていた。この展示は、平原が遺した膨大な著作や資料・写真・映像によりその足跡を振り返り、変動期といえる現在に通じる指針を見出す企画となっている。
◎関連事業
●講演会
第1回 「荷役近代化の父・平原直の生涯と思想」講師:玉井幹司氏(3月26日)
第2回「物流における荷役の役割と将来-変わる生活様式、変わらない物流の本質-」講師:苦瀬博仁氏(4月24日)
第3回「小運送合理化に果たした平原直の役割」講師:河村徳士氏(5月5日)
※事前予約制(先着各回10名、受講無料・入館料別途)・Zoom配信も実施する。
●映画上映会
「荷役近代化への道―現場人はいかに闘ったか―」「荷役はかわる―通運のパレット作業」「欧米の貨物輸送作業」「トレーラーとのせかえ車」「荷役はかわる 第2集」「荷役はかわる 第三集 ユニット・ロード システム」「荷役は変る―第四集 システム化への道」
※事前予約制(各回10名)
●担当学芸員による展示解説スライドトーク
事前予約制(各回10名)
■観覧料
高校生以上200円、65歳以上100円、中学生以下無料
(常設展示「現代の物流」も観覧可能)
■共催:流通経済大学
■後援:一般社団法人日本パレット協会、株式会社流通研究社
■協力:日本パレットレンタル株式会社