戦前の省電としては最後に新製した17m電車である。片運転台のモハ33は当初2輌のみの新製であったが両運転台のモハ34は大量に製造、戦後4輌のみが後のクモハ12 0番台となり残され、また一部は片運化され、モハ33、後のクモハ11 300番台となったのを除き荷物電車に改造した。荷物電車として首都圏の国電区間に活躍、一時期は横須賀線の70系の先頭にもつながれていたこともある。初期のタイプは正面左側の窓が一枚窓の好ましいスタイルで、このタイプは後の初期の20m車モハ40系にも引き継がれた戦前省電過渡期の電車と言える。現在なお1輌が保管されている。 ’76.1 新宿 P:永野晴樹