JR東日本は2日、東北新幹線用のE5系と併結して320km/hで営業運転が可能なE6系量産先行車が、2010年7月に落成する予定であることを発表した。
▼E6系量産先行車の外観イメージ。
写真提供:JR東日本(下2点とも)
E6系量産先行車は、新幹線区間320km/h運転を行なうため、E5系に導入したロングノーズタイプ先頭形状などの「環境性能の向上」、ブレーキ装置などの「走行性能の向上」や全車フルアクティブサスペンションなどの「快適性の向上」に関する新技術を導入。在来線区間でも急曲線等に対応する走行性能も備える。
また、環境性能を確保してバリアフリー設備を充実させるとともに、E3系6輌編成と同じ定員(グリーン車:23名、普通車:315名)を確保するため7輌編成(5M2T)となる。なお先頭車輌は約13mのロングノーズの形状となり、編成長は148.65m。
外観デザインは、微気圧波を低減する性能が生み出したフォルムに、気品と大胆さを併せ持つ塗色とし、上部色は「茜色(あかねいろ)」、車体色は「飛雲(ひうん)ホワイト」、車体中央の色帯は「アローシルバー」となる。
客室デザインは「ゆとり」「やさしさ」「あなたの」をキーワードに、「丁寧な拵(こしら)えと誂(あつら)え」をコンセプトとしてデザイン。グリーン車は穏やかな落ち着きに満ちた空間で、安らぎの旅を楽しんでいただけるような室内とし、普通車は豊かに実った稲穂の中へ分け入る時の高揚感や自然の恵みを感じられる空間としてしている。
また、グリーン車全座席と普通車の窓側座席と車端部には電源コンセントを設置するほか、バリアフリー設備として改良型ハンドル形電動車いす対応多目的室と改良型ハンドル形電動車いす対応大型洋式トイレが設けられる。
なお、E6系は2012年度末に最高速度300km/hで営業運転を開始し、2013年度末には最高速度320km/hで営業運転を開始する計画となっている。
▲E6系量産先行車のグリーン車客室イメージ。
▼E6系量産先行車の普通車客室イメージ。