JCIIフォトサロンでは、広田尚敬作品展「いつかまた 軽便鉄道 草軽、沼尻、九十九里」を開催しています。
幼い頃から鉄道に魅せられ、14歳の時に初めて鉄道写真を撮影した広田尚敬氏は、高校、大学と進学しながら作品を発表し、会社員を経て1960年よりフリーランスの写真家となりました。鉄道写真という分野が確立されていなかった時代に独自の写真表現を追求し、現代の鉄道写真の世界を確立した第一人者として知られています。
同展では、広田氏が1950年代から60年代にかけて撮影した軽便鉄道より、草軽電気鉄道、日本硫黄沼尻鉄道、九十九里鉄道(全75点、すべてモノクロ)をご覧いただきます。
軽便鉄道とは、線路の幅が狭い、車両が小型など、一般的な鉄道よりも簡易的な規格や設備を持つ鉄道を指します。かつては全国で活躍し、地域の人々の生活を支えてきましたが、1930年代より減少しはじめ、自動車の普及によって1970年代には大半が廃止されました。
軽便鉄道が好きだった広田氏は、学生時代から各地を訪ね歩いて撮影をしていたそうです。軽井沢から草津まで浅間山麓の高原を走る草軽電鉄(長野県〜群馬県)、硫黄鉱石も運んでいた日本硫黄沼尻鉄道(福島県)、先頭車にだけエンジンとブレーキがあり、終点ではターンテーブルで向きを変えていた九十九里鉄道(千葉県)と、今となっては貴重な軽便鉄道の姿を写しとめています。自然豊かな田園風景をゆっくり走る車両、こぢんまりした車内で語り合う乗客、働き者の車掌さん、線路で遊ぶ子供たち。車両の姿だけでなく、周辺の風景や人々と鉄道との関わりを詩情豊かにとらえた写真の数々は、広田氏ならではのものでしょう。
鉄道写真一筋で活動し、90歳になった現在も現役で撮影を愉しむ広田尚敬氏が、鉄道への限りない愛情と優しいまなざしで写したなつかしの軽便鉄道をご覧いただきます。
なお、この展示に合わせ、2026年1月17日(土)に鉄道写真家の広田尚敬氏と、『鉄道写真 広田尚敬』(小学館、2025年)の編集を担当した三浦一夫氏によるトークショーが開催されます。事前予約制のため、参加希望者は、JCIIフォトサロン(03-3261-0300 受付時間10-17時)までお申込みください。
線路が遊園地(九十九里鉄道) 1950年代(画像はウェブサイトより)
■タイトル
広田尚敬作品展「いつかまた 軽便鉄道 草軽、沼尻、九十九里」
■開催期間
2026年1月5日(月)~2月1日(日)
■展示点数
75点
■開催場所
日本カメラ博物館 JCIIフォトサロン
東京都千代田区一番町25番地 JCIIビル
■開館時間
10:00~17:00
■休館日
1月19日、26日
■入館料
無料





