京都の平安神宮は、同宮内で静態保存されている日本最古の電車「京都電気鉄道電車」の修復・保存を目指しクラウドファンディングを開始しました。
平安神宮に展示されている京都電気鉄道電車(京都市交通局二号電車)は、明治28(1895)年、我が国最初の公共電気軌道を開業した京都電気鉄道株式会社にて使用された路面電車です。現存する電車の中で 製造年代が最も古く明治44(1911)年、 大阪府堺市の梅鉢鉄工場で製造されました。長さ8.382m、幅2.020m、高さ3.299m、自重6.76t、木製台枠上に木製車体を載せています。台車は車体と一体化した 単台車で米国ブリル社製、電動機は当初、 米国ゼネラルエレクト社製(GE800型)でしたが昭和34年に神戸製鋼所鳥羽工場製(Tb-23C型)に取替られています。
京都電気鉄道は大正7年(1918)6月に京都市によって買収され合併しました。本車両も狭軌車両の一両として市に移管され、狭軌第52号(N52)となり、昭和30年の車番変更で 2号となりました。
その後、昭和2年(1927)4月までの間に木屋町線、出町線、烏丸丸太町線などが逐次廃止され、北野線 だけが残されていましたが最後のこの線も昭和36年(1961)7月をもって廃止され「ちんちん電車」の 愛称で親しまれた日本最古の電車もその姿を消すこととなりました。同年12月に平安神宮創建と深い関りがあることから平安神宮に移設され現在に至ります。先駆的な初期路面電車として日本の交通史や科学技術史において非常に価値が高いと評価され令和2年に国指定重要文化財に指定されています。
車番変更前(N52号) 当時の写真(京都市立京極小学校 所蔵)
車番変更後(2号)当時の写真(中村浩史 所蔵)
■目標金額:5000万円
■形式:購入型/All in形式
■募集期間:2024年7月25日(木)~10月23日(水)23時
■URL→こちら
■資金使途:電車車両保存費用
■支援コース:5,000円~1,000,000円まで12コース
■リターン:電車意匠特別朱印、電車内部に現存した当時の路線図/運賃表のレプリカ(額装)、修繕前・修繕後の電車内部見学体験など
(プレスリリースより)