鉄道博物館(さいたま市)と DB 博物館(DB Museum ドイツ連邦共和国ニュルンベルク市)は、これまで収蔵品の貸し借りや世界の鉄道博物館の国際会議開催などで連携を行ってきました。また、公益財団法人東日本鉄道文化財団(鉄道博物館を所有・運営する財団)の基本財産を拠出した JR 東日本は、ドイツ鉄道(DB)とこれまで密接な協力連携を行っています。
このたび、両館の交流活動を強化する目的で、DB 博物館において姉妹館提携を締結しました。この提携により、従来からの文書・収蔵品の貸し借りなどに加え、共同企画展の開催や更なる知識の共有を図っていきたいとのことです。
(プレスリリースより)
2024年7月11日 18 時(現地時間)に開式した調印式には、約40名の関係者が出席しました。DB 博物館ゲッツェ館長の挨拶に始まり、ドイツ鉄道財団ランゲ マネージング・ディレクター、バイエルン州ベルンライター 住宅・建設・交通大臣、ニュルンベルク市レーナー 文化担当市長からの挨拶が有りました。
日本側からは、在ミュンヘン日本国総領事館 別所健一総領事、JR 東日本パリ事務所黒田英朗所長の挨拶ののち、東日本鉄道文化財団 田浦芳孝理事長、当館 大場喜幸館長がスピーチを行いました。
その後、両館長が姉妹館提携文書へ署名し、記念品として高速鉄道車両模型の交換(DB博物館からICE車両のH/Oサイズ模型、鉄道博物館からE5新幹線車両のH/Oサイズ模型)が行われました。
(プレスリリースより)
◎挨拶要旨
■DB 博物館 ゲッツェ 館長
本日、皆様がここに集まり、さいたまの鉄道博物館と当館が姉妹館提携の覚書に署名できることを大変嬉しく思います。大きさや来館者数が世界最大規模の博物館の一つである鉄道博物館と当館が提携することは、大変光栄なことです。私たちはこの提携にふさわしい存在であるように最善を尽くしたいと思います。さいたまの鉄道博物館が鉄道を現代的手法で多彩に展示していることに刺激を受けています。さいたまの鉄道博物館は鉄道の技術的発展をより重点的に展示していますが、当館では文化や社会の変遷に重点を置いています。この姉妹館提携を契機に、両館が互いに学び合い、さらに発展していくことを期待します。
■鉄道博物館 大場 喜幸 館長
鉄道博物館は今年で開館 17 年となりますが、東京駅にあった初代鉄道博物館から数えると 100 年以上が経過しています。収蔵品は 67 万点以上、収蔵車両は 42 両で、小さなお子様にも鉄道の仕組みなどを楽しみながら学んでいただくことも当館の大事な使命としています。
ニュルンベルクと同様に「鉄道のまち」である大宮を盛り上げるため、様々な企画を行っています。これまでに DB 博物館に収蔵品を貸し出すなどの交流がありますが、今回の姉妹館提携を契機に更に交流を密にして、様々なイベント企画を実施していきたいと考えています。どのように盛り上げていこうかと思い、今からとても楽しみです。