西武鉄道は、西武線の安全・安定輸送を担う運行管理システム=SEMTRAC:セムトラック(SEIBU MULTIPLE TRAFFIC CONTROL SYSTEM)を18年ぶりに更新し、9月16日(土)より本運用を開始したと発表した。
今回のシステム更新では、運転司令所の運行表示盤を高性能化し、気象条件による運転規制や各駅のカメラ映像などを一元的に把握することが可能となり、荒天時や異常時における対応力が向上した。運行情報と連携しているホーム自動案内放送では、列車接近時の英語放送を追加したほか、優等列車の途中停車駅や遅延情報などの案内が可能となったという。また、機器集約による大幅な設備数削減によりシステムの保守効率も向上した。今回は池袋線系を新システムに更新し、2024年度には新宿線系を更新する予定となっている。
‘18.12.24 西武鉄道池袋線 小手指~西所沢 P:竹内智宏
(今日の一枚より)
▲新運行表示盤(プレスリリースより)
■更新日:2023年9月16日(土)より本運用開始
※9月10日(日)初列車より新システムへ切り替え、9月15日(金)まで総合調整を実施
■更新範囲
2023年度:池袋線・西武秩父線・豊島線・狭山線・西武有楽町線・山口線
※山口線は2023年10月に本システムに組み入れ予定
2024年度:新宿線・西武園線・国分寺線・拝島線・多摩湖線・多摩川線
■更新後の主な効果について
●運行表示盤の高性能化による対応力向上
・サイズ(面積従来比約1.4倍)
更新前:70インチ(横1,422mm×縦1,067mm)×5面
更新後:50インチ(横1,015mm×縦762mm)×7面×2段
・高解像度のディスプレイ
更新前:XGA(1,024×768ピクセル)
更新後:SXGA+(1,400×1,050ピクセル)
・オーバーレイ機能(各駅の監視カメラ映像、付箋機能)
・気象条件による運転規制表示など
●ホーム自動案内放送の拡充
・列車接近時の英語放送の追加
・優等列車の途中停車駅案内の追加
・遅延情報案内の追加(3分~10分までの遅延を対象に案内)
●機器集約による保守効率の向上
従来、各駅に設置していた制御装置を、司令所に集約する方式に変更することで設備数が大幅に削減され、保守効率が向上される。
▲イメージ図 ※青色部分が今回の更新箇所
(プレスリリースより)