泉北高速鉄道は、新型通勤車両「9300系」を導入し、2023年夏から和泉中央~難波駅間で営業運転を開始すると発表した。9300系は、南海電鉄の8300系をベースとすることで投資額を抑制しながらも、外装・内装には泉北高速鉄道の車両として利用者の方に親しんでもらえるデザインを採用する。また、機能面ではエネルギー効率の高い機器やすべての灯具にLEDを採用することで消費電力を従来車両(3000系)と比較して約50%低減するとともに、4ヶ国語に対応した車内案内表示器を設置するなど、環境に優しく、すべての人が安全で快適に使いやすい車両となっている。
(プレスリリースより)
■車両型式:9300系
■編成数:4両編成×2編成(8両)
■運行路線:泉北高速線:中百舌鳥~和泉中央駅間、南海高野線:難波~中百舌鳥駅間
■営業運転開始:2023年夏(予定)
■主な特徴
(1) 外装デザイン
1971年の開業以来、泉北高速鉄道のラインカラーとして定着している「ブルー」と既存の通勤車両の車体色である「アイボリー」の2色を採り入れる。
(2) 内装デザイン
内装には木目柄を用いて、落ち着きとやすらぎの空間を演出する。座席シートには既存の通勤車両に合わせたカラーを採用し、泉北高速鉄道らしさを表現する。
(プレスリリースより)
(3) 環境に優しく、安心・快適に乗車してもらうための機能
●環境に優しい機能
・エネルギー効率の高い機器を導入し、消費電力を低減する。
・車内照明・前照灯を含め、すべての灯具にLEDを採用する。
●バリアフリー機能
・車内案内表示器は液晶ディスプレイ式で、4ヶ国語による情報案内を行う。
・ベビーカーやキャリーバッグなどを利用される方のために多目的スペースを設置する。
・床面に優先座席及び車いす・ベビーカースペースの表示を追加する。
(プレスリリースより)
●その他
・客室内および出入口ドア窓に複層ガラスを採用し、保温・遮熱性を高める。
・走行用モーターに遮音性が高い全閉内扇型主電動機を採用し、車内外の騒音を低減する。
・座席、吊り手、手すり、窓など車内全般に抗ウィルス・抗菌加工を行う。
■通勤車両のラインカラー統一について
9300系の導入に合わせて、既存の通勤車両(5000系、7000系、7020系)のラインカラーについても「ライトブルー」を廃し、「ブルー」のみに順次変更し、通勤車両のラインカラー統一を図っていく。
■関連記事(ベースとなる南海8300系について)
◆【南海】8300系高野線で営業運転開始
P:松田重彦