旅行者にとってもカメラマンにとっても、北海道の鉄道情景は素晴らしいものであるのに違いない。本書はレイル・マガジンの「RMギャラリー」等でもおなじみの番匠克久さん編著によるもので、道内在住の写真家8名の合作による写真集である。テーマごとにミニエッセイと共に収録されており、掲載対象となった路線は道内で現役の全路線と、直近の廃止4路線(江差線、夕張支線、札沼線、日高線)。また、列車としても「北斗星」「はまなす」といったまだ記憶に新しい夜行列車の雄姿までが捉えられている。大自然の厳しさと、そこからにじみ出てくる四季の美しさ。鉄道利用者の姿が巧みに写し込まれた作品からは、厳しい状況にあるとも言われる北海道の鉄道が、その人たちにとっては無くてはならないものだということも伝わることだろう。
〔参加写真家〕番匠克久、山本 学、丸山裕司、稲垣裕一郎、佐々木康成、河原泰平、矢野友宏、榎本 淳
■番匠克久 編著
■発行:北海道新聞社
■B5判/オールカラー/176ページ/2,640円(税込)
また、本書の出版を記念した写真展が、2022年7月16日~24日に札幌市内で開催される。
◆番匠克久さんほか計8名による写真集『絶景 北海道の鉄道』発売記念写真展、7月16日より開催!