レイル・マガジン初代編集長である笹本健次さんの写真集第7弾。前作東北編につづき、昭和40年代・蒸気機関車活躍末期の北海道を取り上げている。表紙写真でも印象的だが、大陸的な雰囲気で空も地平も果てしない広がりを感じる作品が多い。最末期よりも少し遡った時期の作品が中心で、まだ切り詰めデフはさほどの勢力ではなく、全体に機関車の状態も良好。また、書名に「機関区」と入っている通り、16ヶ所もの機関区(支所や駐泊所なども含む)を訪ね、その活気ある情景や形式写真も多数収録されている。
本シリーズでは、その訪ねた機関区の構内配線図が収録されるのもセールスポイントだが、今回はその膨大な作品群ゆえに2分冊とされ、配線図は次巻「北海道の炭鉱鉄道・除雪車・気動車編」に収録される。
〔収録されている機関区(掲載順)〕五稜郭、長万部、倶知安、小樽築港、苗穂、室蘭、苫小牧支区、鷲別、追分、岩見沢、滝川、旭川、中湧別駐泊所、帯広管理所、池田、釧路工場
■笹本健次 著
■発行:ACJマガジンズ/発売:イカロス出版
■B4変型判横綴じ/200ページ/4,400円(税込)