2022年6月8日に行われたJR北海道の社長会見にて、2021年度の管内での鹿・熊による運行支障の件数が過去最大となっていることが発表された。
(イメージ画像)
‘18.4.12 根室本線 厚岸~糸魚沢 P:井上 敏
(今日の一枚より)
■鹿との衝突について
2021年度の鹿との衝突件数は合計で2,632件。各線区で概ね増加傾向である。対策については、線路脇に鹿侵入防止柵を設置している。
宗谷本線での鹿侵入防止柵の例。(社長会見資料より)
また、鹿が多数出没する区間において、列車をあらかじめ速度を落として運転できるダイヤとし、衝突を回避するよう取り組んでいる。
【参考】鹿と衝突した場合の処理方法
(社長会見資料より)
■熊との衝突について
2021年度、熊の発見・衝突件数は68件で過去最多。うち衝突が46件、輸送障害につながった件数は13件。石勝線・宗谷本線での増加が目につく。衝突した熊を処理する際、作業中に別の熊が出没する恐れがあるためハンターを手配する必要がある。しかし近年ハンターの人出不足もあり、人員が線路に下りずとも作業することが出来る「熊キャッチャー」を使用する場合がある。これは保線/除雪用モーターカーにクレーンアームを取り付けるもの。
(社長会見資料より)
熊キャッチャーは、現在、幌延、天塩中川、美深、新夕張の4ヶ所に配備されている。