RM MODELS 2022年1月号(316号)のNEW MODELS内で紹介したポポンデッタ製のタキ1900(セメントターミナル)ですが、この製品の歴史を辿ると、鉄道模型参入初期のトミーが発売していた香港製貨車まで行き着きます。TOMIXがこの貨車の生産を取りやめた後、1990年頃、グリーンマックス(GM)が限定販売をしました。その後この製品はGMから河合商会へと渡り、2011年頃に新規金型となりました。河合商会が廃業以後は、その新規金型をポポンデッタが引き継ぎ、現在に至ります。
今回ポポンデッタ製と比較・紹介するのはGMから1990年頃に限定発売されたモデルになります。GM製タキ1900と、今回発売となったポポンデッタ製のタキ1900を写真でそれぞれを見比べてどう変わっていったのかご覧いただきましょう!
▲写真上がポポンデッタ製、下がGM製。
まずは車体全体的に見るとその塗装の明暗がよくわかります。河合商会時代に新規となった金型を引き継いだポポンデッタの方が全体的に落ち着いた緑色をしており、プラスティック感をあまり感じさせないようになっています。また全体的にも線が細くなっており、シャープさが増しているのが分かるかと思います。ちなみにGM製のカプラーはユーザーによりKATOカプラーに取り替えられています。
▲写真上がGM製、下がポポンデッタ製。
続いて上部を見ます。ハッチ形状が大幅に変更になっていたのが分かります。また全体的にこちらも線が細くなっており、細密感が出ています。手スリの方はGM製のものもあまり太くは見えない仕上がりとなっています。
▲写真上がGM製、下がポポンデッタ製。
続いて車両裏面を見ていきます。大きく違うのは中心部のビス留めの有無でしょう。またポポンデッタ製の方がタンクの他に配管類などの表現が新たに加わっており密度が増している印象です。
▲手前がポポンデッタ製、奥がGM製。
▲ポポンデッタ製の標記類のアップ。
次は車両標記・台車を見ていきます。今回台車はポポンデッタ側で新規設計がなされており、軸箱や枕ばね部分の造形にかなり違いが見られます。各種車体標記もより細やかな部分まで入るようになりました。
▲左がポポンデッタ製、右がGM製。
最後に手ブレーキ廻りを見ていきます。まず目につくのはそのブレーキハンドルの色の違いでしょう。またポポンデッタ製はいくつか手スリが追加されており、より実車の印象に近い形となっています。またここからもハッチ廻りの造形、ロゴ・標記類の印刷位置・精度の違いが分かるかと思います。
大まかな違いをここまで一通り見てきましたが、その他比較写真を以下の画像ギャラリーに並べました!ぜひ一度目を凝らして見て、それぞれの製品の特徴・ポイントを比べてみてください!