阪急550形保存プロジェクトでは、国内で唯一現存する阪急550形の運転席部分について、末永く後世に残していくことを目的として、無償譲渡先を公募する。詳細は以下の通り。
▲阪急550形電車の運転
■阪急550形電車について
阪急電鉄550形は、前身である京阪神急行電鉄が、戦後初めて、宝塚線向けの新形式として1948年及び1951年に16両を導入した形式。
第二次世界大戦後の車両不足で困窮していた時期に復興の牽引役を担い、その後も神戸線・箕面線・伊丹線・甲陽線などで活躍し、1969年のさよなら運転をもって引退した。その運転席部分が岐阜県養老町のアルナ輸送機用品の手で保存されていたが、諸事情により保存の継続が困難となったため、このたび無償譲渡先を公募することとなった。
■無償譲渡先公募について
550形電車が、戦後の発展に大きく貢献した存在であることから、多くの方々が鑑賞できるような形で、末永く大切に展示できるところに、無償譲渡される。保存と継承が目的の公募のため、パーツの売買や屑鉄としての売買など営利目的での引き取りはお断りしている。
無償譲渡先の選定は、先着順ではなく、募集期間内に提出した内容について審査を行い、引取り者の決定をする。
なお、運転席部分の寸法は、横幅2.46m×高さ3.7m×奥行1.9m、重さは約5トンで、専用に製作された鋼製アングルの載せ台(高さ約1m)と、運転席の高さに合わせて製作された鋼製の階段(4段)が付属する。搬送費用や設置に掛かる諸工事については、すべて引取り者の負担となる。
■募集期間
2021年1月1日~2021年3月31日17:00まで
■必要事項
①引取り希望者の住所、氏名、年齢、所属、電話連絡先、メールアドレス
②引取り希望の理由と目的、および展示計画について
③設置予定場所、移設作業の実施計画、および維持管理計画について
■応募方法
専用メールアドレス(550hankyu@gmail.com)に必要事項を漏れなく記載の上で応募
■応募制限
日本国内に在住の個人および団体のどなたでも応募できるが、引き渡し後の展示状況の調査に協力することが必須となる。なお、暴力団員による不当な行為の防止等に関する法律第2条第2号に規定する暴力団に関係を有する者、および同法第2条第6号に規定する暴力団員である者は応募できない。