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小田急電鉄 新型ロマンスカーの製造決まる

2016.10.20
 小田急電鉄は20日、「新型ロマンスカーの製造」、「特急ロマンスカー・EXE(30000形)のリニューアル」、「今後の特急ロマンスカーにおけるダイヤ施策」を発表した。
■新型ロマンスカーの製造
 特急ロマンスカー・VSE(50000形)の人気により座席供給が不足していること、特急ロマンスカー・LSE(7000形)が更新時期を迎えつつあることなどから、新型特急ロマンスカーを製造することを決定したものである。車輌形式は70000形で、7輌固定編成(定員400名)。定員確保を目的とし(特急ロマンスカー・VSE(50000形)は定員385名)、今後のホームドア設置も視野に入れたことから、連接車ではなく車体長20mのボギー車となる。また、「ロマンスカー」の象徴である展望席を両先頭車に16席ずつ設け、ダイナミックな眺望を演出する。開発コンセプトは「箱根につづく時間(とき)を優雅に走るロマンスカー」。
 外観塗装は伝統の「バーミリオン」を象徴しつつ、バラの色をベースとする予定で、側窓の高さは、特急ロマンスカー・VSE(50000形)、特急ロマンスカー・MSE(60000形)よりも30cm高い100cmの連続窓とする。さらには全車輌に電動油圧式フルアクティブサスペンションを搭載して乗り心地の向上を図る。
 4号車を除く各車輌の出入口のデッキ部付近にはラゲージスペースを設け、腰掛下には国内線機内持ち込みサイズの荷物が収納できるスペースを設置する。なお、両先頭車の客室には荷棚は設けない。
 このほか、トイレは温水洗浄機能付き便座の洋式トイレとなり、4号車には改良型ハンドル形電動車いす対応トイレを設置する。さらには車内Wi-Fiサービスを行うなど、快適性・利便性を図り、出入口デッキ部と客室内への防犯カメラ設置や多目的室を用意する。
 システム面では、1000形リニューアル車輌で実績のあるSiC素子を用いたVVVFインバータ制御装置を採用するとともに、全密閉式の主電動機や低騒音タイプの空調装置、駆動装置、コンプレッサーをして搭載して、省エネルギー化と低騒音化を図る。また、安全対策としては、異常挙動検知装置、編成滑走制御を採用する。
 この新型ロマンスカー70000形は、2編成計14輌が導入され、車輌の完成は2017(平成29)年11月予定、営業運転開始は2018(平成30)年3月予定となっている。
 なお、製造は日本車輌製造株式会社、デザイン設計は岡部憲明アーキテクチャーネットワーク(代表:岡部憲明氏)が担当する。
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▲新型ロマンスカー70000形の外観イメージ。
岡部憲明アーキテクチャーネットワーク、小田急電鉄 提供

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▲新型ロマンスカー70000形の先頭車(1、7号車)断面イメージ。展望席は16席設置される。
岡部憲明アーキテクチャーネットワーク、小田急電鉄 提供

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▲新型ロマンスカー70000形の先頭車(1、7号車)客室内イメージ。先頭車は展望車輌として大きな空間とダイナミックな眺望を創出するため、荷棚は設置されない。
岡部憲明アーキテクチャーネットワーク、小田急電鉄 提供

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▲中間車(2~6号車)の客室内イメージ。荷棚は目立たないようにデザインされる。なお、先頭車とも腰掛にはインアームテーブルが設置され、電源コンセントも用意される。
岡部憲明アーキテクチャーネットワーク、小田急電鉄 提供

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▲記者会見で、新型ロマンスカー70000形の外観イメージパネルを手にする、岡部憲明アーキテクチャーネットワーク 岡部憲明 代表(左)、小田急電鉄株式会社 山木利満取締役社長(中)、小田急電鉄株式会社 星野晃司 専務取締役社長(右)。
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■特急ロマンスカー・EXE(30000形)のリニューアル
 1996(平成8)年の就役から20年が経過し、高齢化社会や訪日外国人の増加など、利用客のニーズ合致した快適な車内空間を提供することを目的に、特急ロマンスカー・EXE(30000形)をリニューアルすることとなった。
 愛称は、デザイン・機能を一新、新しく生まれ変わり、”プラスアルファの要素が加わる”ことから”EXEα(エクセ アルファ)”となる。
 外観は上部がムーンライトシルバー、下部がダークグレーメタリックとなり、中間にはバーミリオンと白のラインが入る。また、車体前面と側面には愛称のロゴも入る。
 客室内は、木目調の内装とし、直接・間接を組み合わせたLED照明を採用することで、気品と落ち着きのあるデザインとしている。また、腰掛はモケットのカラーがクリームと藍色に変更し、インアームテーブルを大型化している。
 このほか、和式トイレから温水洗浄機能付き便座を搭載の洋式トイレに変更するとともに、インバウンド対応として大型収納スペース(ラゲージスペース)を新設する。
 また、新型特急ロマンスカーと同様に、出入口デッキ部と客室に防犯カメラのほか、車いす対応トイレや多目的室を設け、SiC素子を用いたVVVFインバータ制御装置を採用し、全密閉式の主電動機、低騒音タイプの空調装置、駆動装置、コンプレッサーを搭載する。 リニューアルは10輌(6輌+4輌)の全7編成が対象となり、最初の1編成は2016(平成28)年12月にリニューアルが完了し、2017(平成29)年3月に営業運転を開始する。また、残りの6編成も順次リニューアルを予定している。
 なお、こちらもリニューアル施工は日本車輌製造株式会社、デザイン設計は岡部憲明アーキテクチャーネットワーク(代表:岡部憲明氏)が担当している。
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▲リニューアルされた特急ロマンスカー・EXEα(30000形)の編成外観。2種のシルバーを用いることで、車体全体が引き締まったものとなっている。
小田急電鉄 提供

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▲特急ロマンスカー・EXEα(30000形)の客室内。
小田急電鉄 提供

■今後の特急ロマンスカーにおけるダイヤ施策
 東北沢~和泉多摩川間(10.4km)の複々線化事業のうち、世田谷代田~和泉多摩川間はすでに完成しているが、現在工事中の東北沢~世田谷代田間(1.6km)は2017年度に複々線の完成を予定している。これにより、2018(平成30)年3月にダイヤ改正を予定している。
 このダイヤ改正では70000形が営業運転を開始する予定で、特急ロマンスカー・VSE(50000形)とともに、土休日の午前の9:00、10:00、11:00に新宿を発車する〈スーパーはこね号〉に充当する。また、複々線完成により、新宿~箱根湯本館の所要時間を80分台から70分台に短縮する。
 また、通勤時間帯にも増発し、朝方は7時台~8時台に新宿・大手町に到着する特急ロマンスカー4本増発し、現行3本から7本とする。また、夕夜間には深夜時間帯に〈ホームウェイ号〉を1本増発する。
 なお、所要時間や運行本数は目安であり、今後変更となる場合がある。

「新型ロマンスカー70000形の製造」のプレスリリースはこちら(PDF形式)


「特急ロマンスカー・EXE(30000形)のリニューアル」のプレスリリースはこちら(PDF形式)


「通勤時間帯における特急ロマンスカー増発」のプレスリリースはこちら(PDF形式)


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