総合光学機器メーカーの株式会社タムロンは、フルサイズデジタル一眼レフカメラ用高倍率ズームレンズ「28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZD(Model A010)」を発売する。
タムロンは、1992年に大幅な小型軽量化を実現した高倍率ズームレンズ(28-200mm Model 71D)を発売以来、20年以上の長きにわたり高倍率ズームレンズの開発と品質改善を進めてきた。
このたび従来機種の光学設計を一新し、高画質化を達成した画期的なフルサイズデジタル一眼レフカメラ用高倍率ズームレンズが完成した。超音波モーター「PZD(Piezo Drive)」※1)や定評ある手ブレ補正機構「VC(Vibration Compensation)」※2)を搭載しながらも、徹底した小型化を実現。また、各部の質感を高めた新しい外観デザインを採用し、カメラとのマッチングを向上させ、フルサイズデジタル一眼レフカメラにふさわしい完成度の高い高倍率ズームレンズに仕上げた。
▲28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZD(Model A010) ※写真はキヤノン用
○商品名
28-300mm F/3.5-6.3 Di VC PZD(Model A010)
キヤノン用/ニコン用/ソニー用※3)
○価格
希望小売価格 80,000円(税抜)
○発売日
6月26日
キヤノン用、ニコン用同時発売。ソニー用は順次発売予定。
【主な特長】
1.最新の光学設計により、望遠側の色収差を低減し、高画質化を実現
本製品の光学系に採用されている特殊硝材は、LD(Low Dispersion:異常低分散)レンズ4枚、ガラスモールド非球面レンズ3枚、複合非球面レンズ1枚、さらにはXR(Extra Refractive Index:高屈折率)ガラス1枚、XRガラスよりも屈折率が高いUXR(Ultra-Extra Refractive Index:超高屈折率)ガラス1枚。特殊硝材を贅沢に使用することで、レンズの小型化を図りながらも、諸収差を徹底補正。高い描写性能を実現した。特に望遠側での色収差を低減し、ヌケの良い画像を実現している。
2.常用ズームとして携帯性を重視し、さらなる小型化を実現
小型化を実現する最新の光学設計に加えて、複雑な多層構造のカムを小さなスペースにレイアウトする機構設計技術や、シンプルな構造を持つAF駆動方式「PZD」の採用が、従来の28-300mm(モデルA20)と比較して、さらなる小型化に貢献している。これら小型化の技術は、20年以上の長きにわたる高倍率ズームレンズ開発技術の蓄積に基づいている。
3.高精度なコーティングを採用
レンズ面の反射を抑えるBBAR(Broad-Band Anti-Reflection)コーティングを採用することで、フレア、ゴーストを大幅に抑制。クリアでヌケのよい画像を提供する。
4.外観デザインを一新
フルサイズデジタル一眼レフカメラにふさわしい格調あるレンズを目指し、各部の質感を高めた新しい外観デザインを開発した。直線基調の精緻なグリッドパターンを採用したズームリングとフォーカスリング、重厚な質感をもつタングステンシルバーのブランドリングなど、端正で高級感ある外観デザインを実現した。
5.超音波モーター「PZD」採用により、快適なAF操作を実現
超音波モーター「PZD(Piezo Drive)」※1)採用により、AF駆動時の高速化と静音化を実現。フルタイムマニュアルフォーカスにも対応し、フォーカシング時の利便性を向上した。
6.手ブレ補正機構「VC」を搭載し、快適な手持ち撮影が可能
定評ある手ブレ補正機構「VC(Vibration Compensation)」※2)を搭載。手持ち撮影時の手ブレを低減し、シャープな画像を提供する。
7.美しいボケ描写
写真の表現を豊かにするボケ。本製品は円形絞り※4)を採用し、美しいボケ描写が可能。
8.レンズ内部に水滴が侵入しにくい簡易防滴構造を採用
(※1)「PZD」(Piezo Drive):タムロン開発の「定在波型」超音波モーター。AF駆動時のスピード、静音性に優れる一方、円環型超音波モーターより設計自由度が高いため、小型化に寄与するアクチュエーター。
(※2)「VC」(Vibration Compensation):タムロン独自開発の手ブレ補正機構。
(※3)ソニー用はソニー製デジタル一眼レフカメラがボディ内に手ブレ補正機能を搭載しているため、手ブレ補正機構「VC」は搭載していない。ソニー用製品名はVC表記の無い 「28-300mm F/3.5-6.3 Di PZD」となる。
(※4)絞り開放から2段絞り込んだ状態まで、ほぼ円形の絞り形状を保つ。
★「PZD (Piezo Drive)」とは
超音波モーターは作動原理の違いから、「進行波型」と「定在波型」の2つに分類される。「進行波型」には、SP 70-300㎜ F/4-5.6 VC USD(Model A005)に採用されているリング型超音波モーターが含まれる。
一方、18-270mm F/3.5-6.3 VC PZD(Model B008)や16-300mm F/3.5-6.3 VC PZD MACRO(Model B016)、そして今回のA010に搭載される「PZD(Piezo Drive)」 は「定在波型」超音波モーターに分類される。「定在波型」超音波モーターは、まずピエゾ(圧電セラミック)素子に高周波電圧を加えて伸縮・屈曲させて、素子全体を「定在波」運動させる。素子全体をくねらせながら動かすことで、素子先端に取り付けた金属チップと呼ばれる接触面が楕円運動を描き、ローター(回転させる対象物)との摩擦によって回転運動を実現している。また、部品点数の少ないシンプルな構造をもつため、レンズ全体の大幅な小型・軽量化にも貢献している。
★「VC(Vibration Compensation)」とは
タムロン独自開発の手ブレ補正機構。3つのセラミックボールを介して、3つの駆動コイルが補正レンズ「VCレンズ」を電磁的に駆動する「3コイル方式」を採用。これにより、VCレンズはボールとの接触だけで保持される構造となり、摩擦抵抗が少ない滑らかな動きを実現。「VC」特有の追従性の良い安定したファインダー像を提供している。
○商品に関する問合せ先
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