鉄道友の会は29日、会員の投票をもとに優秀と認めた車輌である2012年ブルーリボン賞の該当車輌として、東日本旅客鉄道E5系を選定した。
また、鉄道友の会ブルーリボン賞・ローレル賞選考委員会が製造企画・車輌性能・外形・室内のデザイン、その他諸点のいずれかに卓越したものがあると認めた車輌である2012年ローレル賞には、日本貨物鉄道HD300形式900番代を選定した。
▲2012年ブルーリボン賞に選定された東日本旅客鉄道E5系。
P:鉄道友の会 報道発表資料より(下画像とも)
▼2012年ローレル賞に選定された日本貨物鉄道HD300形式900番代。
東日本旅客鉄道E5系は、日本で初めて時速300kmを超える速度で営業運転を目指して開発された新幹線車輌で、高速走行の要件を充足するための技術が結集されており、フルアクティブサスペンションを日本で初めて全車輌に搭載している。
E5系は競合する他の交通機関に対する優位性を高めるため、設計の主眼を到達時間の短縮と快適性の向上に置き、2012年度末までに国内最高となる時速320kmでの営業運転開始が見通されていることが、鉄道友の会の多くの会員の支持を集めたことから、ブルーリボン賞に選定した。
日本貨物鉄道HD300形式は、日本国内のディーゼル機関車としては、初のハイブリッド方式を実用化した車輌で、主電動機には電力消費量の抑制において有利な永久磁石同期電動機を日本の機関車で初めて導入している。また、エンジンを小型化すること等により、エンジン高速回転時の騒音レベルで22dBの低減を実現している。
入換用途という表舞台には登場する機会が少ないながらも、あらゆる環境に配慮した車輌であり、日本の機関車技術の発展に寄与したことから選考委員会で評価され、ローレル賞に選定した。