阪急電鉄では、正雀―南茨木間に摂津市駅を開業するのにあわせて、2010(平成22)年3月14日に京都線のダイヤ改正を実施する。
今回のダイヤ改正では、神戸本線に続いて京都本線で進められていたATS改良工事の完成、並びに特急車として使用している6300系車輌の9000系車輌への置換えが完了することから、スピードアップによる各駅間の所要時分短縮が図られる。
また、列車種別の変更、早朝・深夜時間帯の運転の見直しを行ない、利便性を向上させるとともに、行楽シーズンには梅田、河原町、神戸方面、宝塚方面から嵐山への直通列車を運行し、利用客へのサービス向上を図る。
■ダイヤ改正日:2010(平成22)年3月14日(日)
■ダイヤ改正の内容
★スピードアップ
ATS改良工事と9000系車輌への置換え完了にあわせて、相川―東向日間における「特急」「通勤特急」の最高速度を110km/hから115km/hに引き上げ。これにより昼間時間帯の「特急」(梅田―河原町間)最速列車で上り40秒、下りで50秒、所要時分を短縮する。
★サービスアップ
◆平日朝夕ラッシュ時
◎平日朝夕ラッシュ時間帯共通
・「通勤特急」の停車駅に茨木市を追加
・梅田での発着ホームを変更。「通勤特急」と「快速急行」の乗車ホームを1ヶ所(2号線)
に統一
◇改正後の朝夕ラッシュ時間帯の発着ホーム
1号線:「河原町行き普通」「北千里行き普通」
2号線:「通勤特急」「快速急行」
3号線:「快速」「準急」
※朝夕ラッシュ時間帯の一部の「河原町行き普通」は、3号線にて発着
※昼間時間帯は1号線を「特急」、2号線を「普通」、3号線を「準急」とし、「普通」と
「特急」の発着ホームを入替え
◎平日朝ラッシュ時間帯
・普通列車の混雑解消のため、茨木市発梅田行き「準急」を廃止して「普通」を増発。
淡路での千里線、大阪市営地下鉄堺筋線との接続を見直し
◎平日夕ラッシュ時間帯
・千里線、大阪市営地下鉄堺筋線から淡路乗換で長岡天神、桂、河原町方面への
利便性向上を図るため、梅田発河原町行き「準急」の一部を「快速」に変更し、河原町
まで先行する列車を増発
・天下茶屋発茨木市行き「準急」を高槻市まで延長運転。淡路での「快速急行」との接続
はないが、長岡天神、桂、河原町方面へは茨木市と高槻市で「通勤特急」に乗り換えが
可能となる
◆平日の早朝・深夜時間帯
◎平日の早朝時間帯
・5時台に長岡天神発の1本を増発し、初発時刻を繰り上げ。5時台の河原町発梅田行き
「快速急行」を「快速」に種別変更
◎平日の深夜時間帯
・梅田24:00発の高槻市行き「準急」を桂まで延長運転
・河原町23:23発長岡天神行き「普通」を高槻市まで延長運転
◆土休日
・梅田8時台に到着する「準急」を増発して10分間隔で運転。また、8時台の「特急」を
「快速急行」に種別変更
・茨木市6:16発梅田行き「快速急行」を、長岡天神6:02発梅田行き「準急」に変更
◆行楽シーズンの嵐山直通列車運行
・梅田―嵐山、河原町―嵐山、高速神戸―嵐山、宝塚(今津線経由)―嵐山の直通列車
を運行。宝塚線では梅田行き臨時列車〈日生エクスプレス〉を運行し、十三で嵐山直通
列車と接続(運行期間、運行時刻等はシーズン前に発表)。
なお同電鉄では、土休日の昼間時間帯における大阪市営地下鉄堺筋線との接続や、堺筋線から京都方面への直通列車の運行など、さらなる利便性向上を図るためのダイヤ見直しを検討している。