鉾田駅保存会は、鉾田駅跡地での鹿島鉄道キハ601及びKR-505の動態保存を目標として活動してきたが、昨年9月に地権者の鹿島鉄道より土地賃借契約の解消を求められ、2010(平成22)年1月末日までに鉾田駅跡地から立ち退くことを求められていた。
同会は鹿島鉄道側に対して引き続き理解と協力を申し入れてきたものの、鹿島鉄道を取り巻く昨今の状況もあり、鹿島鉄道の同意を得ることができなかった。
そこで、同会では2輌の気動車の保存を第一に考え、車輌の移転方法・費用・移転先などについて検討、その過程において地元自治体である鉾田市役所に対しても、市有地での保存について相談をしていた。
その結果、鉾田市では、鹿島鉄道坂戸駅最寄りの市の温泉施設『ほっとパーク鉾田』に展示線を敷設し、同会が鉾田市に寄贈するキハ601及びKR-505を移設・展示する方向で検討することになり、今年3月以降、具体的な事業化について打ち合わせが進められてきた。
この件に関わる予算が去る7月21日に鉾田市議会において全会一致で承認され、これによりキハ601とKR-505は、今年11月1日に鉾田市に寄付される予定となった
今後は土地貸借期限である来年1月末日前の移設に向けて、同会と鉾田市役所と連携して準備を進めて行くことになる。
なお『ほっとパーク鉾田』への移設後も、同会はボランティア団体として、従来通りキハ601とKR-505の機能維持・保全等の保存活動を行なう。