JR九州では、南九州の観光を一層盛り上げるため、日南線で観光特急〈海幸山幸(うみさちやまさち)〉を今年10月10日(土)から運転する。
▲特急〈海幸山幸〉車輌の外観デザイン。外板には地元の飫肥杉(おびすぎ)が使用される。 イラスト:JR九州 プレス発表資料より(他画像とも)
▼(左)1号車(指定席車)“山幸”の客室内イメージ。(右)2号車(自由席車)“海幸”の客室内イメージ。
この特急〈海幸山幸〉に使用する車輌は、先ごろ高千穂鉄道より購入したTR-400形を改造するもので、コンセプトは「木のおもちゃのようなリゾート列車」。
車輌の内外装には地元素材の飫肥杉(おびすぎ)を使用、ゆったりとした旅を演出するために腰掛は全席2+1列のリクライニングシートとされ、日南線沿線の車窓を堪能できる大きな側窓が特徴となる。
特急〈海幸山幸〉は2輌編成で運転され、1号車(指定席・座席定員21名)は“山幸”、2号車(自由席・座席定員30名)は“海幸”の愛称を持ち、“山幸”“海幸”とも客室内にはソファーシート、車椅子スペースが設置される。また、指定席車の“山幸”には車椅子対応トイレ、サービスカウンター等が設置される。
なお列車名(愛称名)は、沿線の潮嶽(うしおだけ)神社(北郷)や青島神社が舞台となっている「海幸彦」「山幸彦」の神話にちなんで付けられている。
列車には客室乗務員が乗務し、観光案内・車内販売(日南線沿線の特産品など)を行なうほか、観光列車の情報や沿線の観光情報を掲載した観光リーフレットや記念乗車証の配布やフォトサービスも行なう。
また、下り列車(南郷行き)の飫肥駅停車中には地元の方による「地元の特産品」の販売も行なわれる。
▲特急〈海幸山幸〉車輌デザインイメージ(平面図)。車輌単体の上が自由席車の“海幸”で下が指定席車の“山幸”。
運転概要は次のとおり。
■運転日:2009(平成21)年10月10日(土)~2010(平成22)年2月28日(日)の土・日・祝日
及び年末年始期間の毎日
※2010(平成22)年3月以降の運転日は決まり次第発表
■運転区間:日豊本線・日南線宮崎―南郷(1日1往復)
■運転時刻
【宮崎発南郷行き】
宮崎11:10→南宮崎11:14→田吉11:18→子供の国11:31→青島11:37→北郷12:06→
飫肥12:16~12:26→日南12:32→油津12:36~12:37→南郷12:53
【南郷発宮崎行き】
南郷15:45→油津15:57~16:05→日南16:09→飫肥16:15→北郷16:25→青島16:48→
子供の国16:51→田吉17:08→南宮崎17:12~17:18→宮崎17:21
■そのほか
○乗車の際には、利用区間の乗車券のほかに特急券が必要。
※詳細な価格は決まり次第発表
○運転開始日の10月10日(土)には宮崎駅で出発式を実施予定。