言わずと知れた、前面展望電車のはしりである7000系。’61~’75年までの14年間、九次にわたり製造された、名鉄を代表する車輌。運転台を二階に上げ、その分客室を最前部にまで伸ばし、走る列車から前面を眺められるように、という夢と願いを具現化したスタイル。前面展望のみならず側窓も連続性を持たせたものを採用。これら功績が称えられ、鉄道と友の会ブルーリボン賞を受賞している。性能は’59年登場の5500系が規範となっており、屋上(冷房装置も)・床下機器等はほぼ同一。台車は5500系のコイルサスから車体直結式ベローズ方式エアサス台車採用。その後、増備の際に編成のみならず先頭車・中間車と細かく続き、最終(九次車)は、側引扉に1300mm開口幅の両開式を採用。優等列車から普通列車までオールマイテイに活躍。また、一部を除き、ほぼ全線で運用。主力として活躍するも旅客増から二扉クロスシート車が年々嫌われるようになり、更新は実施したものの、老朽化等も相まって廃車が始まり、最終的に’08年12月ダイヤ改正を以て定期運用を離脱。イベント等に残って居た編成が’09年09月で廃車となり、このエポックメイキングな同車は舞木検査場の静態保存車(モ7001とモ7002)を除いて消滅した。 ’07.11.19 呼続─桜 P:梶村昭仁