EF81は、交流50Hz/60Hzの周波数に対応し、直流電化区間とあわせ3方式の電化区間を直通運転できる交直両用の電機機関車。直流標準電気機関車のEF65形をベースに、交流から直流に変換する機器を付加した構造で、1968年から製造開始された。制御方式は、当時直流機で一般的な抵抗制御方式で、交流区間では交流20kVを直流1,500Vへ変換し、抵抗器で制御する。1979年までに156輌が製造(1~152、301~304)され、日本海縦貫線、常磐線、関門トンネル区間で使用された。JR化後、増大する輸送量に対応させるため再製造(451~455、501~503)され、総製造数は164輌となった。汎用性の高さと後継機開発の遅延もあって1992年まで全機が使用されていたが、機関車牽引の旅客列車の減少と、後継機の製造開始により初期車を中心に淘汰が開始されているが、現在でも長距離寝台特急や貨物列車に重用されている。1号機は、1968年12月21日立製作所水戸工場で製造され、直ちに富山第二機関区へ配属された。民営化後はJR貨物に継承されたが、2004年3月31日廃車された。写真は、座席車が12系化された急行「きたぐに」を牽引する姿。 ’80.9 信越本線 荻川-亀田 P:佐々木裕治