いわゆる高性能車の導入が本格化した昭和30年代に、高加速・高減速・回生制動常用などの特徴をもって京阪線に登場した通勤車が2000系。「スーパーカー」として親しまれた。1959年~1966年に合計100輌が量産され、1982年まで活躍。昇圧対応・冷房化のために1978年~1982年に全車(2200系からの編入車3両を含め103両)が2600系に生まれ変わった。写真の2004号車(1959年製造)も、その車体・台車などが2600系2826号車に引き継がれて今なお現役である。この時代、関西大手私鉄5社に登場した通勤車には、他にもラビットカー(近鉄)・オートカー(阪急)・ジェットカー(阪神)・ズームカー(南海) といった愛称が付けられた。いずれも、今から見ると素朴な外来語を使ったネーミングであり、古き佳き時代を感じさせるものである。 ’80.11 御殿山─牧野 P:清水祥史