1930(昭和5)年横須賀線用に登場した17mの、もとモハ32形は、戦後関西から転属してきたモハ43系やいわゆるスカ形70系などの登場により都落ちし、その中でも身延線に投入した車輌はトンネル限界の関係で低屋根に改造、切妻となり、同じ切妻でもモハ63形とは異なる一種独特のローカル的な雰囲気を醸し出していた。戦後昭和28年の改番によりモハ32はモハ14となったが、一時期低屋根改造車は未改造車と番代による区別はなかった。昭和34年の改番の際に低屋根車改造車はクモハ14800となった。晩年はいわゆるスカ色となったが、後に首都圏や関西圏を追われた20mのクモハ41800やクモハ51800などの登場により、1970年ごろには引退した。 ’64.8 身延線 芝川 P:永野晴樹