1961〈昭和36)年から1965(昭和40)年の間に計81輌が日立製作所、三菱電機、三菱重工業で製造された。大容量シリコン整流器に高圧タップ切換器を組み合わせ、モーターを定電圧制御する。交流機では数少ないF形機関車だが、これは1100t牽引で多湿で勾配のある北陸トンネルに対応するため出力に余裕を持たせたもの。当初はED74が本務、EF70が補機という計画だったが、結局形式を統一したほうが都合がいいため、大量に増備されたのはEF70のほうだった。湖西線の開業までは北陸本線の主力機として活躍したが、以後はEF81に押され次第に凋落、1987年に形式消滅した。50号機は1964(昭和39)年三菱重工製で、1986年3月に廃車となっている。写真は田村駅。まだ、DD50の姿もあって、EF70も50号機のほか、75号機、29号機など5輌ほど駐機していた。 1976年頃 北本陸線 田村駅 P:河合溪雄