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たった1両だけしか塗られなかったロクヨンの「3色更新」EF64 1015 更新直後の写真を振り返る

2026.05.12NEW

text:鉄道ホビダス編集部
photo:RM

 EF64 1000番代のJR貨物更新色としてメジャーなものといえば、青15号をベースに、太いライトパープル(白)の帯がダイナミックに入った、いわゆる「大宮更新色」が挙げられるでしょう。そのほか、1046・1047・1049の3機は、広島車両所独自の「広島更新色」を纏っていました。しかし、これら以外にもEF64 1000番代には更新色が存在していました。それが、この「貨物更新色」あるいは「3色更新」と呼ばれるカラーリングです。

【写真】たった1両だけの更新色 EF64 1015の更新色変更直後の写真をもっと見る!

 ライトパープル(白)をベースに、車体上部をディープブルーとスカイブルーの2色で塗り分けたもので、JR貨物所属のEF65をはじめ、更新を受けたほかの国鉄形電気機関車とよく似た塗り分けパターンとなっていました。

同じく貨物更新色を纏うEF65 1036との並び。こうして見てもそっくりではあるが、細かい差異により表情が微妙に異なる。なおEF65 1036の上部はディープブルー1色となっている。

 このカラーリングは、一般的には同様の塗装を纏った更新機とまとめて「貨物更新色」と呼ばれました。一方で、EF65などほかの更新機では、のちにライトパープルの地色はそのままに、ディープブルーとスカイブルーの塗り分けを廃してディープブルーのみとした仕様も登場しました(こちらは2色更新とも)。そのため、このライトパープル・ディープブルー・スカイブルーの3色による更新色を、特に「3色更新」と呼ぶレイルファンも現れました。

 なお、更新に際して電暖表示灯は撤去されましたが、前面の電暖用KE3ジャンパーケーブルはそのままとされました。

 前面こそEF65 1000番代などに似たスタイリングで、どこか見慣れた雰囲気があります。しかしEF64 1000番代は、窓配置やルーバーなど、側面にその特徴が大きく表れており、EF65やEF64 0番代の更新車とはまったく異なる印象を受けます。特に後年の大宮更新色や広島更新色を見慣れていると、その違いはより際立って見えるでしょう。

 この3色更新色を纏って登場したのは、後にも先にもEF64 1015のみでした。以降の更新では、特に形態の似ているEF64 0番代やEF65 1000番代の更新機と見分けがつきにくいという現場の意見を反映し、先述の「大宮更新色」へと改められることになります。そのため、この色に塗られたEF64 1000番代はほかに存在しませんでした。

 しばらくの間、EF64 1015のみがほかとは異なる更新色を纏うという状況が続きましたが、2008年10月の全検で大宮更新色に変更されました。その後、国鉄色に復することもなく、2023年に廃車となっています。

 時代の流れの中で生まれた、珍しいカラーリングのロクヨン。これもまた、今や風前の灯となった国鉄形電機の歴史の1ページとして、語り継がれていくことでしょう。

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