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2026年4月ついに全線廃止となる留萌本線 在りし日の「留萌駅」その記録を振り返る

2026.02.28NEW

取材日:‘22.9.24
text & photo:福島鷺栖

 2026年4月、深川~石狩沼田間の廃止によってついに「留萌本線」が全線廃止となります。2016年12月の留萌~増毛間の廃止を皮切りに、2023年には石狩沼田~留萌間が廃止され、この度残る区間であった深川~石狩沼田間が廃止されることとなります。そこで今回は留萌駅晩年の記録を振り返ってみたいと思います。

【写真】現役当時 晩年の留萌駅に想いを馳せる 当時の記録写真をもっと見る!

留萌駅舎。堂々とした駅舎はかつての栄華を物語っている。

■現役だったあの頃の留萌駅

 留萌本線はその名の通り本線として石炭輸送や留萌港と内陸部の交通の要衝として栄えた路線でした。しかし、炭鉱の閉鎖などにより路線は縮小をはじめ、かつての栄華はその残された設備に面影が残る程度となりました。筆者が訪れた際、増毛までの区間はすでに廃止された後でしたが、留萌駅のその広い構内と駅舎が、本線の拠点駅としての風格をいまだにとどめていました。

キハ150単行で運行されていた。折り返してすぐに深川行きとなる。

■広大な構内と切られたレール

 深川駅からキハ150の単行に揺られ、終着の留萌駅に到着するとまず、その構内の広さが目につきます。昔はレールが構内いっぱいに広がっていたであろう場所にも草がおい茂っており、機関区も備えていた構内はわずか3線にまで減っていました。
 ホームに降り立つと、長いホームと立派な駅舎が出迎えてくれました。昔は急行も設定され、長大編成も発着していたホームには、気動車が1両たたずむのみとなっていました。また、この時にはホームは2面あるうちの1面のみ使用しており、もう1面のホームとそれに続く跨線橋は封鎖されていました。

封鎖されたホームと跨線橋。

ちなみに、この時には線路を挟んだホームへしか連絡していなかった跨線橋ですが、かつてこの留萌駅から羽幌線という路線が分岐しており、現役当時はこの羽幌線への連絡跨線橋でもありました。また、余談になりますが、羽幌線の貨物列車には6機のみが製造されたD61蒸気機関車が使用され、今なおレイル・ファンの中では語り草となっています。

■駅舎の中の名物とは?

 廃止半年を切っていたこともあり、留萌駅は列車が到着するとつかの間の賑わいを取り戻していました。駅構内には駅そばがあり、ここの名物であるにしんそばを折り返し時間でこぞって食べる利用客の姿も見られました。

駅の待合室の中の駅そば。こんな光景を見ることも珍しくなった。

駅舎を出て、増毛方面へ行くとバッサリと切られたレールが残っており、廃止されたという事実を改めて実感しました。背後には立派なトラス橋が残っており、片方は増毛方面への廃線跡。もう片方は埠頭へ向かう臨港線の跡となっています。

写真の奥で車止めが3つ見える。その先のトラス橋は廃線跡。

 かつては、港と陸の結節点として、また炭鉱輸送の一大拠点として栄えた留萌駅。その栄華の歴史を現在もその立派な駅舎が語っているように思えます。そんな留萌本線の歴史を感じられる留萌駅跡にも訪れてみてはいかがでしょうか。

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