text:鉄道ホビダス編集部
めったに姿を見せないその黄色い車体をひと目見ようと、ホームに人だかりができる──。子どもたちからは「新幹線のお医者さん」として、大人たちからも「見ると幸運が訪れる」と圧倒的な人気を誇る「ドクターイエロー」。東海道新幹線・山陽新幹線の検測・点検用車両として、開業時から日本の大動脈たる新幹線の安全運行のために活躍してきました。
2005年に先代の922形が引退して以降、700系をベースとした923形T4・T5編成の2編成体制が続いてきましたが、ついに昨年2月、登場から25年近くが経過したT4編成が廃車となり、いまやその姿を見られる機会はかつてよりさらに限られたものとなりました。そして、残るT5編成も2027年頃の引退が予定されています。
別れが近づくドクターイエロー。ここでは、昨年惜しまれながらも一足先に引退したドクターイエローT4編成最後の1年間の姿を、鉄道投稿情報局に寄せられた写真で振り返ります。

引退発表当日、真夏の青空の下、新大阪を目指し東海道新幹線を下るT4編成。
‘24.6.14 東海道新幹線 静岡~掛川 P:大谷真弘
(鉄道投稿情報局より)

T4編成にとって夏最後の実施となった、各駅停車の「こだま検測」。暑い陽射しに照らされながら東京・博多間を駆け抜けた。
‘24.8.2 東海道新幹線 静岡~掛川 P:大谷真弘
(鉄道投稿情報局より)

山陽線区間を行く「のぞみ検測」のT4編成。
‘24.10.17 山陽新幹線 岡山~相生 P:中村年秀
(鉄道投稿情報局より)

澄み切った青空の下を行く新幹線923形「ドクターイエロー」T4編成。T4編成での側線検測「こだま検測」はこれで最後となった。
‘24.12.10 東海道新幹線 静岡~掛川 P:大谷真弘
(鉄道投稿情報局より)

東京駅にて下り「のぞみ検測」の出発を待つT4編成。多くの人のレイル・ファンが詰めかけた様子が窺われる。
‘25.1.18 東海道新幹線 東京 P:田部井毅大
(鉄道投稿情報局より)

T4編成最後の下り検測。1号車と7号車の窓には、一文字づつ─ありがとうT4─の文字がはめ込まれており、別れを印象付けた。
‘25.1.28 東海道新幹線 静岡~掛川 P:大谷真弘
(鉄道投稿情報局より)

24年間にわたるすべての検測を終えて、大井車両基地へと回送されるT4編成。有楽町の駅前の人々がみなT4編成の姿を収めようとカメラを向けている。
‘25.1.29 東海道新幹線 東京〜品川 P:上石知足
(鉄道投稿情報局より)

浜松工場への廃車回送へ向かうT4編成。大勢のファンが、東京駅に入線するT4編成を出迎え、別れを惜しんだ。
‘25.2.20 東海道新幹線 東京 P:寺尾武士
(鉄道投稿情報局より)

浜松工場へ還らぬ旅路を行くT4編成。全7両のうち、東京方7号車1両は名古屋市にある「リニア・鉄道館」に展示されたが、残りの6両は解体された。
‘25.2.20 東海道新幹線 静岡~掛川 P:大谷真弘
(鉄道投稿情報局より)
なおJR東海・JR西日本では、今後総合検測車としての後継車両は導入せず、その検測機能はこれから新たに導入する17編成のN700Sのうち4編成に搭載し、旅客営業をしながら「診察」することになります。ですので「ドクターイエロー」にお目にかかれるのもあとわずかです。




