ここ数年、TOMIXや甲府モデルから、ディーゼル機関車などの製品がリリースされている名古屋臨海鉄道ですが、本年秋にはKATOからも名古屋臨海鉄道 ND552の発売が予告されています。そんな名古屋臨海鉄道はどんな鉄道でどんな魅力を持った路線なのでしょうか?今回はそんな謎を解き明かしていきます。
名古屋臨海鉄道とは名古屋港の東側の臨海工業地帯に貨物輸送を行なう、貨物専業の鉄道路線で、東海道本線笠寺より分岐し名古屋市南区の大同町付近にある東港駅を拠点に、東海市、知多市の臨海部へ路線を伸ばす総延長約17㎞の路線です。もともと国鉄名古屋港線(貨物線)と名鉄築港線から伸びる引込線で行っていた鉄道貨物輸送を一元化し国鉄や日本通運、名古屋港管理組合、名鉄、JXTGエネルギーが出資して1965(昭和40)年に設立されたものです。

▲名古屋臨海鉄道路線図(紫色は休止区間)。国土地理院図に上書き。
現在は沿線の日本製鉄名古屋製鉄所へ、赤ホキこと矢橋工業のホキ2000が、石灰石の輸送を行っていたり、トヨタロングパスエクスプレスの起点として名古屋南貨物駅から盛岡貨物ターミナルに向けて運行されています。このほか日本車両で製造される名鉄向けの新車の搬入のほか、同じく日本車両で製造される海外向け車両も同線を経由して搬出されています。また、名古屋貨物ターミナルのほか中部地方の貨物取り扱い駅での入換業務もJR貨物に代わって実務を行なっています。

▲東港駅の操車場で入換中の貨物列車。国鉄時代を彷彿とさせる国鉄色のDLに車掌車の付いた編成だが、これはイベント時のデモ編成。

▲機関区に居並ぶND552 7号機とND552 3号機。国鉄DD13後期型に準じた外観であるが、ヘッドライトはボンネット上部にシールドビーム型が1灯、別付けで設置されている。

▲機関庫で休む右からND602とND5515。ND602はND552と同じセンターキャブ型で外観も似ているが2010年に日本車両で製造された次期主力機。(写真はいずれも見学ツアー時のもの)。
今回は名古屋臨海鉄道の路線と主力機関車を見ました。それではまた次回に。




