みんなは道に線路のあとが残っていたり、トンネルのような入り口があったり、使われていなさそうなホームを見たことはないかな?
実はこれ、むかし電車が走っていた「廃線跡」や「廃駅」だったりすることがあるんだ。いろいろな理由でなくなってしまった鉄道の跡を探してみよう!
■廃線跡・廃駅とは?
碓氷峠の「廃線ウォーク」というイベントに参加すると、1997年に廃止になった信越本線の横川〜軽井沢間を特別に歩くことができるよ。
むかし列車が走っていたり、駅として使われていたものが、様々な理由で列車が走らなくなってしまった場所のこと。さらに、作っている途中で中止になってしまい、そのまま残されている場合もあるよ。山奥で草木にうもれていることもあれば、大きなビルが建っていることもあるから、もしかすると、みんなの家の近くでひっそりと眠っているかも…?
■どうやって探すの?
街を歩いていて偶然見つけられたらラッキーだけど、なかなかそうもいかないもの。ヒントになるのはむかしの時刻表や地図だけど、かんたんに揃えられるものばかりでもないので、インターネットを使って、「行きたい場所」と「廃線跡」「廃駅」で検索をしてみよう。
■街中にも意外にあるよ! お家の近くで探してみよう!
実は上野駅にもいまは使われていない「18番線」ホーム跡というのがあるよ。
御茶ノ水駅と神田駅の間には「万世橋駅」の跡があって、いまはテラスやカフェになっているんだ。
ものすごい山奥にあると思いがちだけど、廃線跡や廃駅は街中にも結構あるんだ。普段なに気なく通っている場所が、実は鉄道の跡だったりするかもしれないね。みんなの家の近くに、こんな場所はないかな?
■実際に歩いてみよう!
隣を走るのは京浜東北線の電車だ。
ここで紹介するのは東京都・北区に残る「北王子貨物線」。京浜東北線の王子駅から歩いて巡ることができる廃線跡だよ。散歩気分で歩いてもいいけれど、インターネットや古い地図などを事前に調べてからなら「昔の景色」がイメージしやすいかもしれないね。
●王子駅からのびる 使われてなさそうな線路
王子駅のホームからは、長いこと使われず、さびついてしまった線路が見えるよ。
●新幹線の高架下に眠る 線路を発見!
線路はほとんどが草に埋もれており、さらにさびているので、しばらくのあいだ列車が通っていないのがわかるね。
●謎の空間発見!もともと踏切だった場所?
線路をたどっていくと、その延長線上の道路との間に謎の空間が広がっていたよ。これが廃線跡かもしれないね。ちなみに、道路と謎の空間が交わる部分は、むかし踏切だった場所かな?
●レールのような飾りの意味は!?
しばらく歩くと歩道に突き当たったよ。でも、その先の歩道にはレールのような飾りが埋め込まれていた! これは廃線跡を意味しているのかもしれないね。
●マンションに突き当たった先は?
廃線跡のような空間を追いかけていたらマンションに突き当たった。捜索もどうやらここまでのようだ…。
■「北王子貨物線」はどんな路線だったの?
図書館や、インターネットで昔の写真や地図を確認すると、どうやらマンションがある場所には、むかし「王子製紙」という紙を作る会社の施設があったようだ。この廃線跡には、できあがった紙を運ぶ貨物列車が走っていたんだね。
◆まとめかた
気になるポイントを写真に撮り、キミの推理を書いてみよう。そのあと地図などで確認すると、実際にどうだったのかを確認できるよ。また、昔どんな鉄道や駅があったかを調べると、そこがどんな街だったのかもわかりそうだね。