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京成新型車両登場!置き換えられそうな現役の旧型車 活躍を見るなら今!?

2024.05.23

text:鉄道ホビダス編集部

‘18.1.21 京成電鉄 堀切菖蒲園〜京成関屋 P:太田貴文
(今日の一枚より)

 先日発表された京成電鉄の新型車両「3200形」。「人や環境にやさしいフレキシブルな車両」をコンセプトにしており、編成両数を柔軟に組み替えることができるのが特徴とされています。そんな3200形の登場で大きな変化が訪れると考えられるのが3500形や3600形、3400形といった旧型車たちでしょう。今回はこれら京成の3形式の現状について迫ります。

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■3500形

 今も4両と6両が多く活躍を続ける京成3500形。今現役の車両は全て更新された車両で、オリジナルと比べて前面デザインや側面の窓サッシなどに大きな違いが見られます。この3500形は4両と6両が現在存在しており、いざとなったら8両も組めるという編成形態をしていることから、京成線内で非常に重宝されている形式の一つです。

 このフレキシブルさのおかげか、京成では現在最古参の形式ながら一定の勢力を保っていましたが、未更新で残っていた編成はすでに2017年に全廃。2018年からは更新車でも一部廃車が発生し始めました。
 編成の自由度が高いという点で、同様のコンセプトを持って生まれる3200形は「ポスト3500形」となることが予想されます。そのため今後はこれら3500形更新車の置き換えも活発となっていくことでしょう。

 また、現在も活躍する特異な編成としては、「日本一短い鉄道」として有名な芝山鉄道に在籍する3540編成が挙げられます。この編成は4両で、京成から芝山鉄道にリースされているものですが、芝山鉄道線に関わる運用だけではなく、一般の京成車と共通運用です。4両ということで、遠く離れた金町線での活躍も見ることができます。
 リース開始当初は京成カラーの帯で、「芝山鉄道」のプレート以外他と大きな差はありませんでしたが、2022年に芝山鉄道開業20周年を記念し、先代車両3600形同様の赤と緑の独自カラーの帯に変更されました。たった1本の存在なので、見られたらラッキーな車両の一つです。

■3600形

 かつては8両編成がメインで、主に優等種別での活躍が目立っていた3600形でしたが、現在では短編成化や置き換えが進み、6両1本と4両1本の計10両が在籍するまでに勢力を弱めました。最後まで残った2本はいずれもレイル・ファン的には注目度の高い編成となっており、6両の3688編成は現在「ファイヤーオレンジ」といわれる登場時の帯色に復刻され、一方4両の3668編成はVVVF制御に改造された編成で、その加速の良さからレイル・ファンより「ターボくん」とあだ名されています。

 特異な編成が残った3600形は現在京成線内の中でも注目度が高い形式の一つとなりました。

■3400形

 さて、3500形や3600形よりも消滅の危機に瀕しているのがこの3400形です。デビュー年は1993年と、3500形・3600形と比べると一番新しい車両のように思えますが、この車両の床下機器は、初代「スカイライナー」用車両のAE車のものを流用しています。このAE車の製造初年は1972年と、ほぼ3500形と同時期のデビューなことを考えると、置き換え時期が迫っているのも不思議ではありません。

 現に、廃車は進んでおり8両5本が存在した3400形は、今や最終編成である3448編成1本のみとなってしまいました。さらに、3400形は京成に残る最後の普通鋼製車体を持った車両となっており、そうした面からも去就が気になります。
 また、3400形は現在も京急線方面への直通運用にも就くことから、京成のファンのみならず、都営や京急のファンからも注目が集まっています。

 新型車両の導入開始により、近く大きな動きが出ることが考えられる京成本線系の車両。新型3200形の運行開始は2025年冬を予定しており、それまでの間に、彼らの活躍を目に焼き付けておきたいところです。

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