185系

特集・コラム

【手軽にリアル】100均の素材だけで鉄道模型ジオラマを作る方法!

2024.01.18

 鉄道ホビダス上でも度々100均(100円ショップ)で使える製品を紹介していますが、最近になって待望の「ジオラマ素材」が登場しました!これで従来より紹介している各種画材や用具を組み合わせることで、「100均素材」のみでジオラマを作ることができるのでは?と思い、実際にNゲージのミニジオラマを製作してみました。もちろんレールは売っておりませんので念のため…。

【写真】ジオラマの作り方工程を写真で見る!

■素材を集める!

 今回はレール以外100均で売っているジオラマ素材のみで製作していきます。こちらの画像は揃えたジオラマ素材と、製作にそのまま使える各種画材です。店舗は100均大手の「ダイソー」と「セリア」のものを使っています。取扱は店舗によって異なっており、また大手2社で同一製品と思われるものが扱われていたりする場合があります。

■まずは下地作りから!

 「セリア」で購入したジオラマ素材「ホビー用ジオラマスポンジ」。これはいわゆる「フォーリッジ」と同等のもので、写真の深緑の他に高彩度な黄緑と白もあります。また「ダイソー」で購入した「インテリアカラーサンド(グレー)」の粒子はNゲージ用バラストと同等のスケール感でこちらも使います。また、河原などに使えそうな大粒もラインナップされています。

 ジオラマのベースは木製カフェトレイ (240×160mm)を使用し。その下にはセリアで購入した「ホビー用ポリスチレンフォーム」を敷きます。この「ポリスチレンフォーム」はいわゆる 「スタイロフォーム」と同等の便利な素材。これをトレイの内寸でカットし、これを切削・ 積層して地形を形成していきます。

 「ポリスチレンフォーム」は発泡の粒子が細かく切断面もキレイです。ただ本物のスタイロと比べると、カッターの刃が引っ掛かりやすく「ささくれ」が生じやすい点があるので注意が必要です。接着にも100均で購入した発泡スチロール用のゴム系接着剤を使用します。

 基本的な地形ができたら表面をワイヤーブラシ(こちらも100均で購入)で荒らしてなだらかに整えていきましょう。レールはKATOのフレキシブル線路を使用しますが、その道床部分は装飾用の 「コルクシート(粘着付)」をカットして貼り付けると、ジオラマの断面を隠せる上に装飾にもなるので便利です。

地面の塗装に入る前に、ベースの周囲をマスキングテープ(しつこいようだがこちらも100均で購入)で養生する。

■地面の着色〜完成へ…

 地面の着色にはアクリル絵の具の茶色と灰色を使用します。ちなみにアクリル絵の具も刷毛、金属定規までも今回全て100均のものを使用しています。法面は芝生マットを貼って再現。なお、芝生マットは100均によって色味や毛足の長さが異なります。今回はダイソーの「フェイクモスシート」を使用しました。丘の上部はゴム系接着剤を塗布した上からセリアの「ホビー用ジオラマスポンジ」を一面に貼り付けますが、これの使い勝手はフォーリッジそのものといってもいいレベルでした。

 レールと河原にはダイソーの「インテリアカラーサンド」を散布。レールには粒子の細かいもの、河原には大粒なものを混ぜて使用するとそれらしく見えます。この「インテリアカラーサンド」の固着には「ボンド水溶液」を用意し、 スポイトで流し込んでいきます。

 これの乾燥を待つ間に樹木を製作していきましょう。幹にはワイヤーの表面に緑色の紙が巻かれた「アレンジワイヤー」を使用。1本を4等分にカットし、それを2組束にして、(都合8本で構成)。8本から→4本→2本の順でねじって枝分かれさせていくとバランス良く樹木に見えてきます。

 葉っぱには「ホビー用ジオラマスポンジ」を使っていきます。このスポンジを100均の手芸用ボンド(クラフトボンドに相当)を入れ、スポンジが乳白色に染み込むまでよくかき混ぜていきます。ボンドを染み込ませたフォーリ…もとい「ホビー用ジオラマスポンジ」を枝に巻きつけるように接着し、最後に「塗装ベース(ほぼ同一製品をダイソー・セリア両店で取扱を確認)」に差してしっかり乾燥させて完成です。

 河原にはダイソーの「速乾UVレジン(エメラルドグリーン)」を流し込んで水を表現。夏場の日中なら太陽光で10分程度で硬化します。

■完成!

▲いかがだろうか?パッと見でもこれが全て(レール除く)100 均素材で製作したようにはとても見えないだろう。ちなみに材料費は製作当時税込1,100円(+レジ袋代4円)也。

 いよいよ100均でジオラマ素材が揃うような時代になったことで、情景作りがより身近に楽しめるようになったとも言えます。手頃なサイズ感で展示台や撮影台としても最適です。週末の工作題材として気軽に始めてみるのも良いでしょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加