185系

特集・コラム

KATOから発売のEF55 貴重な実物写真と徹底比較!その完成度がスゴい!?

2023.09.30

▲動態保存車として活躍していた晩年の頃の「EF55碓氷」

‘08.12.28 信越本線 群馬八幡―安中 P:小池翔太
(鉄道投稿情報局より)

 8月にKATOから発売となったNゲージのEF55。高崎運転所の旧型客車7両セットと共に発売され、1986年の復活当時の様子を再現できるようになっています。そこで今回はこの新製品と、これもまた好評発売中の「鉄道車両ガイド vol.38 EF55」掲載実車写真と比較し、その完成度に迫っていこうと思います。

■車両全景

 まずは車両全景を見ていきましょう。特徴的な流線型ボディを的確に再現しており、実車のイメージを捉えて車両を美しく表現しています。また、前面の手スリパーツもつるんとした形状が故に、ディテールとして非常に効果的な印象を与えています。もちろん先輪廻りも実物同様の構造となっています。

■前面廻り

 正面から見ても、その特徴的な「顔」がNゲージスケールにうまくまとめ上げられています。1986年の復活後の仕様となる連結器切り欠きのバランスも絶妙。ナンバープレートは見慣れた形式入りのものとなっています。

■床下・屋根廻り

 床下や屋上廻りのディテールは鉄道模型において特に見どころの多い箇所。もちろん抜かりなく再現されており、砂箱やブレーキシリンダーなどがディテールを盛り上げます。また、前台車と後台車の中間に存在するATS車上子も床下の見どころの一つでしょう。
 さらに、この屋上写真は、鉄道模型で遊ぶ上で非常に参考になる貴重な資料の一つ。というのも、鉄道模型を遊ぶときは基本「見下ろす」目線になることが多いものです。そのため、車両屋上のディテールというのは、模型の印象に大きく影響します。見比べてみると模型製品の方はクレーン吊環などが省略されているのがわかるため、色差しやディテールアップ加工といった、より模型をリアルな印象にしたい向きにはうってつけの資料です。

◆EF55の全てが丸ごとこの1冊に!

 戦前のある時期、乗り物の世界に流線形ブームというものが世界的に起こりました。日本の国鉄の前身である鉄道省も例外ではなく、各種車両に流線形の設計を取り入れました。その一つとして特急用電気機関車として1936年に登場したのがEF55です。
 本書では、EF55の登場の経緯から末期までの姿を追うとともに。1986年の復活時に撮影された各部のディテール写真や、図面でEF55の全てに迫ります。

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