185系

特集・コラム

3Dプリントで自作!?動く千葉都市モノレールの鉄道模型がすごい!

2023.08.28

text & photo:鉄道ホビダス
modeling:梅原 亮

 実物の150分の1スケールとなる鉄道模型規格「Nゲージ」。その多くは2本の鉄軌道を模型化したものがメジャーですが、今回は「モノレール」のNゲージを、しかも実際に動かして運転を楽しめるミニレイアウトを作った梅原 亮さんの作品をご紹介します。

↓「モノレールのNゲージ」写真はこちら!↓

■懸垂式モノレールが鉄道模型に!運転も楽しめる!?

 このレイアウトではそもそもとして珍しいモノレールの鉄道模型であることに加えて、なんと通電しており、車両を運転して楽しむことができるのが大きな特徴です。レールは3Dプリンタで出力した軌道カバーの中に、フレキのレールを差し込み、そこにNゲージ用の動力台車(KATO製小型車両用動力)が走るようにしています。それに連結する形で付随台車が連なり、その下にステンレス板を留めています。そして車体側にはマグネットシートを貼り付け、このステンレス板にくっつくようにして懸垂式モノレールを再現しています。そのため車両交換もマグネットでくっついている車体を換えるだけの作業になります。

 もちろんレールだけでなく車体も3Dで設計し、DMM.makeの出力サービスを利用して製作されたもの。製作から数年経過していますが、歪みや破損はなく、まるで最初からそういった製品があったのかのような完成度を誇っています。作った車両は開業時から活躍する1000形(モノちゃん号ラッピング)と、現在も増備中の新型である0形。板状キットで出力し、洗浄した後に組み立てたものです。

■千葉市近郊の情景をギュッと凝縮

 このレイアウトは2方向から似て非なる景色を楽しめるようになっています。一方は「1号線 葭川公園〜県庁前」をイメージしたオフィスビルが立ち並ぶ都会的な情景。一方は「2号線 小倉台付近」をイメージした人々の生活が見える情景としてメリハリをつけています。1号線側から見るとオフィスビルの建物ですが、2号線側から見るとマンションに見えるという、2 in 1な建物を作って工夫しており、視覚的にもレイアウトを楽しむことができます。

 また、特定の場所の情景としてはいないものの、広い道幅や建物、走るバスなどからどことなく「千葉市近郊」らしい情景が限られたスペース内にギュッと凝縮して再現されています。しっかり観察して見ると、細部まで再現されており、住んでいる方なら思わず「わかる!」と言いたくなるようなディテールをしています。

■ホテルの部屋でこのNゲージを楽しめる!?

 そんな千葉都市モノレールのレイアウトですが、なんと千葉みなと駅最寄りのホテル「オークラ千葉ホテル」の千葉都市モノレールコンセプトルーム「モノルーム」に設置されることとなりました。

▲スタンダードツインルーム

 この「モノルーム」では、スタンダードツインルームの一室にこのレイアウトを配置。少し高めに置かれたことで、実物同様に見上げる形でモノレールのNゲージを間近で鑑賞することができます。もちろん走行させることも可能です(実際の走行に関しては「希少性」の観点から走行時間の制約があります)。
 さらに、部屋の窓からは本物の千葉都市モノレールを一望することができ、精巧な模型と実物のモノレールを同時に見ることができる贅沢な空間に。また、ポスターデザインの立体大型レリーフが壁面にディスプレイされるほか、ベッドのデュぺ(靴のままベットに横たわるため足元に敷くアイテム)はオリジナルデザインとなり、まさに千葉都市モノレール一色の部屋となっています。

 予約受付は2023年8月25日分から2024年1月31日宿泊分まで。1日1室限定となっています。世界に1つだけの千葉都市モノレールレイアウト。ぜひそのディテールを間近で見にいってみてはいかがでしょうか。

詳しくはこちら(オークラ千葉ホテルWebページ)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加