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特集・コラム

作り手の自在になるホンモノみたいな線路!鉄道模型「フレキシブル線路」がスゴい!

2023.07.05

text & photo:RMM

 鉄道模型誌やネットの鉄道模型の情景模型記事では度々目にする機会があるフレキシブル線路」や「フレキ」という言葉。この「フレキシブル線路」とは、いったいどんな線路なのでしょうか?そもそもとして「フレキシブル」という言葉を辞書で調べると「柔軟なさま、融通のきくさま」とあります。

↓詳しいフレキシブル線路の写真はこちら↓

 その意味の通り、フレキシブル線路とは柔軟に曲がる線路で、更に「融通のきくさま」にあたる部分として線路の長さ調節も、自在にカットできるという優れもの線路なんです。

 実際の鉄道路線のカーブというのは、かなり緩やかに作られたものが大半を占めます。その理由はスピードを落とさないためだったり、乗り心地であったり、安全性のためであったりします。

 ただ、鉄道模型の既製品の「組み線路(道床付き線路」でジオラマ付きのレイアウトを組もうとした場合、どうしても実物と比べるとかなり急なものが多いです。限られたスペースを走る鉄道模型ではどうしてもしょうがないところですが、「この曲線がもうチョット緩やかならば」「この直線がもう少し短ければという」という場面に出くわすことも多いかと思います。そんな場面に役立つのが、このフレキシブル線路なのです。

 ただし柔軟性はありますが、組み線路のようにフロアレイアウト(お座敷運転)でそのまま使うには不向きであり、基本的に使う場面というのは、もっぱらジオラマ付きのレイアウトを作る際に限られるでしょう。組む際は、コルク道床の貼り付け、スパイクでの固定、バラストの散布と工作技術が問われる線路でもあるのですが、慣れてしまうとこれほど自由自在に使える線路はないのです。専門店には各ゲージ(線路幅)・スケール(縮尺)の線路が用意されており、ゲージによっては組み線路の存在よりも実はメジャーだったりするのがフレキシブル線路なのです。

■KATOから近代的なコンクリート製Nゲージフレキシブル線路が発売

 従来のKATO製フレキシブル線路の枕木は、黒色成型の木製タイプで、主要幹線などで用いられるコンクリート(PC)製の枕木はこれまで製品化されておらず、PC枕木を再現するには、輸入製品を使用するしか選択肢がない状態が続いていました。そこにKATOフレキシブル線路の新バージョンPC枕木仕様が登場。国内メーカー品ということもあり、安定供給が期待できるほか、PC枕木自体も国鉄(JR)・私鉄で一般的によく見られる形状が再現されるなど、リアルな軌道を再現したい向きには大いに歓迎される製品です。

 また、先述の通りフレキシブル線路はその特性上フロアーレイアウトには不向きですが、ユニトラックのように道床付きシステムの線路へ仕立てることで、フロアーでも使用できるようになります。

 このように遊び方によって無限の可能性を秘めているフレキシブル線路。自分が思い描いた理想の鉄道風景を再現する際に、ぜひ使ってみてはいかがでしょうか?

↓詳しいフレキシブル線路の写真はこちら↓

◆そんなフレキシブル線路の組み込み方、楽しみ方が掲載中です。
 Nゲージ大図鑑2023 NEW MODEL SPECIAL

2022年春から2023年春までの1年間に発売されたNゲージ車両モデルをはじめ、線路や1:150スケールの建物(ストラクチャー)やパーツ類のほか、鉄コレ、バスコレなどのコレクタブルアイテムまでを網羅したNゲージ年鑑の最新版が登場。約450品目の製品群を掲載するカタログ編は見やすく、探しているモデルの特徴を確認しやすくなったダイジェスト方式へ刷新。

また、Nゲージ大図鑑名物である、各メーカーの企画担当者インタビューでは、KATO、TOMIX、グリーンマックス、マイクロエースの大手4社の企画担当者に、昨年1年間を振り返りつつ、これからの展望、新製品の見どころを語ってもうコーナーが完全復活します!!

更に、巻頭特集の有名人モデラー訪問のシリーズでは、今、鉄道趣味全開で、テレビ番組からYoutube動画まで出演する、読売テレビアナウンサー山本隆弥さんのNゲージレイアウト、Nゲージコレクションを拝見。山本アナウンサーのエピソードのこもったコレクションを見せていただき、鉄道模型談議を繰り広げます。

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