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復活の兆しも?60歳を迎える東武8000型「丸目」8111Fに注目!

2023.06.29

text:鉄道ホビダス編集部

‘16.8.29 東武鉄道日光線 幸手〜南栗橋 P:高橋将貴
(鉄道投稿情報局より)

 車体長20m・4ドア通勤型という車体形状や、製造期間、大量製造などから共通点の多い国鉄103系になぞらえて、「私鉄の103系」と言われることもある東武8000型。登場からまもなく60年を迎えようとする中、車籍が残る8000型の中でも最古参な上に、原型に近いスタイルを維持する8111Fが今注目されています。

↓8111Fの名シーンはこちらから↓

■1963年に登場した4ドア通勤型

 東武8000系は1963(昭和38)年に登場した電車で、東武鉄道で当時走っていた旧型車両の置き換えや、沿線の人口増による増備を目的に1983(昭和58)年までの20年間で712両もの数が製造された通勤型車両です。長期に亘って製造されたことや、2両編成から10両編成まで組成可能な汎用性の高さなどもあり、8000型は東武の電化された営業路線では全線で活躍しました。

▲営業用で使用される8000型のうち、2023年現在現役最古参の8150F(1969年落成・1995年修繕工事)。1987年以降の修繕工事施工車では前面デザインが大幅に変更となった。

‘21.12.25 東武鉄道鬼怒川線 鬼怒川公園 P:堀 裕一
(鉄道投稿情報局より)

 1986(昭和61)年からは老朽化対策として修繕工事が開始。当初は外装の変化が少なかった修繕工事ですが、1987(昭和62)年施工車からは角型ヘッドライトを持った前面デザインへの変更、スカートの設置により見た目の印象が激変し、こちらも改造メニューを細かく変えながら2007(平成19)年までの21年間続けられました。

 このような徹底した更新もあり、後継車の登場により数を減らしながらも、今に至るまで東武線の一部線区で現役を貫いています。

■動態保存となった最後の「丸目顔」

▲8000型歴代3色が揃った「東上線 森林公園ファミリーイベント2014」。

‘14.11.16 東武鉄道 森林公園検修区 P:崎山喜一朗
(鉄道投稿情報局より)

 1986年から始まった修繕工事では、前述の通り初期修繕車のみ前面デザインの変更が行なわれませんでした。このグループに属していた「8111F」は、周りの車両たちが廃車になる中、最後までいわゆる製造当時の印象を色濃く残した「丸目顔」のまま生き残りましたが、2011年に一旦東上線の定期運用から退きます。

 その後、8111Fは東武博物館の所有となった上で、通勤型電車では異例とも言える動態保存車として活躍することになります。その際塗装は登場時のツートンカラーに復刻され、貫通扉のサボ受けや、前面屋根上にあるマーカーランプも復活し、登場当時の雰囲気を限りなく再現しました。2012年8月にお披露目され、以降は団体・臨時列車などで運行されるようになります。

  また、2016年8月には塗装がツートンカラーからセイジクリームにお色直し。8000型の天下であった1970年代中盤頃を思い起こさせる懐かしいカラーリングが、この「丸目」で復活したとありレイル・ファンの間で話題になりました。

■60周年の節目で復活なるか?

▲2019年11月に運行された臨時列車。大宮→春日部→東武動物公園間の片道運転であり、一般乗車券のみで乗ることができた。

‘19.11.16 東武鉄道野田線 八木崎〜春日部 P:前田明彦
(鉄道投稿情報局より)

 そんな8111Fですが、2020年頃から全く運行実績がない状態が続いており、長らく南栗橋車両管区の車庫内にいる状態でした。ところがこの数ヶ月、南栗橋の車庫内で、運用復帰のためと思われる作業をする様子が外から度々目撃されています。コロナ禍以降走っていなかった同車が、また日の目を見る機会となるのでしょうか。

 カラーリングについても現在はセイジクリームの1色塗りとなっていますが、歴代カラーのうちオリジナルのツートンに戻すのか、セイジクリームを引き継ぐのか、はたまた晩年をイメージさせる現行塗装になるのか、それらもまた気になるポイントの一つです。

 保安装置の関係から、古巣である東上線への入線は不可能になってしまった8111Fですが、再び元気な姿を見ることができるのか、今後の行く末が気になる電車です。

↓8111Fの名シーンはこちらから↓

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