185系

特集・コラム

車両形式を超えて… 90年代の名鉄「異形式併結」はこんなにも面白かった!

2023.06.06

text & photo:瀧口宜慎(RMM)

 名鉄の魅力の一つに、形式を超えて併結運用される異形式同士の編成があると思います。ここではNゲージ完成品モデルで楽しめる、1990年代の異種形式併結編成を取り上げてみます。これを読めば、あなたもきっと名鉄の魅力の虜になるはず!?

↓各形式の併結模型写真はこちら!↓

■5500系+7000系

 5000系に始まる名鉄SR(スーパーロマンスカー)車の中でも高い汎用性から長く活躍した5500系。そしてSR車の大本命であるパノラマカー7000系の併結編成は急行運用などで両形式の晩年まで見られた編成です。模型では5500系(2両編成)はマイクロエース製の先頭部連結器をTN化、7000系(スカーレット4両編成)はTOMIX・日車夢工房限定品を使用しています。

■7000系+1000系

 1200・1800・1380系は、1988年に登場した特急車1000系「パノラマスーパー」を嚆矢とする系列です。現在はこの系列は塗色も更新されていますが、登場して暫くの間在来のSR車との併結をした特急運用もあり、写真の7000系以外にも「NSR(ニュースーパーロマンスカー)車」と呼ばれた5300・5700系とも併結運転されました。模型では1000系はグリーンマックス製、7000系はTOMX製を使用して再現しています。

■7000系+7700系

 7000系を貫通前面化したような7700系は、5500系の発展版といえるようなスタイルで7000系とともに活躍しましたが、晩年は2連の小回りの良さを買われ、ローカル線で活躍。写真は本線にて特急や急行などの運用で併結される7000系+7700系をイメージしています。模型では7000系がTOMIX製、7700系が鉄コレをNゲージ化・TNカプラー化して連結したもの。7700系はGMからもリリースされています。

■5500系+7700系

 接客設備はよく似た2つの編成は、5500系の4連+7700系の2連やその逆、または4連+4連なども存在しました。模型ではマイクロエースの5500系と鉄道コレクションの7700系を使用して再現しています。

■3700系+3770系

 3700系と3770系は、もとは同じ形式だった両車だけに、併結は本線からローカル線まで幅広く日常的に見られました。模型では3700系、3770系ともに鉄道コレクションをNゲージ化して連結器はTNカプラーを使っている。

■5300系+3400系

 戦前の世界的流線形ブームの中で、優等列車用に登場した3400系は、2002年まで活躍した名車中の名車。模型では最晩年のリバイバルカラーだが、スカーレット1色の4連の時代には、パノラマカーと同じ内装で、吊掛駆動の5300系2連と併結し、本線の急行や各駅停車に運用されていました。模型はマイクロエースの3400系(グリーン)+鉄コレの7300系をNゲージ化したもの。なお3400系の先頭部連結には付属のカプラーを使用しましたが、連結間隔は広めとなりました。

 このように、消えた名車たちから今もなお活躍する車両まで、新旧幅広い車両が見られた1990年代の名鉄では、さまざまな形式間での併結を見ることができました。写真のように模型で楽しむだけではなく、どのような編成が存在したのか振り返って研究してみる楽しみ方などもできるでしょう。

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