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日本で唯一完全環状線の地下鉄!?名古屋を回る「名城線」に迫る!

2023.06.03

text & photo:芦原やちよ

’23.5.29 名古屋市交通局 総合リハビリセンター

 ぐるっと一周円を描くような「環状線」。関東では山手線、関西では大阪環状線が例に挙げられることが多いですが、名古屋にも環状線が存在します。それが今回紹介する名古屋市営地下鉄名城線です。

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■最初は環状線じゃなかった名城線の歴史

 名城線の歴史は1965(昭和40)年に、市役所(現・名古屋城)〜栄町(現・栄)間が開業したところから始まります。開業当時は「2号線」と呼ばれており、特定の路線愛称はありませんでした。その後1967(昭和42)年には栄〜金山間が開業。1969(昭和44)年には2号線の愛称が「名城線」に決定します。1971(昭和46)年3月には金山〜名古屋港間が、12月には大曽根〜市役所間が開業し、これを持って一旦は名城線は全線開業となりました。

 そして2号線とは別に1974(昭和49)年、新瑞橋〜金山間で新たに4号線が開業。この4号線はしばらくこの区間での運転となりましたが、2000(平成12)年に大曽根〜砂田橋間が、2003(平成15)年に砂田橋〜名古屋大学間、2004(平成16)年に新瑞橋〜名古屋大学間が開業し、2号線・4号線が一体的な運行形態としたことで日本初の完全環状線の地下鉄「名城線」が誕生しました。

■最初は「名城線」だった金山〜名古屋港間は「名港線」に分離

 さて、1971年3月に開業した金山〜名古屋港間は当初名城線の一部でしたが、2004年に4号線と合わせて環状運転を開始した際に枝分かれする「名港線」として分離されました。とはいえ、基本的に日中は名城線右回りに直通し、そのまま大曽根駅に直通する運用がメインとなっています。車両にもドア横に「名城線・名港線」と書かれたステッカーが貼り付けされており、一体的に運行されていることがアピールされています。

■外・内じゃなくて右・左

 日本の環状線は一般的に「外回り」「内回り」の表現を使うことが多いですが、名城線では「右回り」「左回り」というあまり聞き慣れない表現が使われています。これは地上路線のように走る車両や、周囲の建物が見えない地下鉄では、直感的に内回りか外回りを判断しにくいこと、右側通行か左側通行かで示す方向が真逆になってしまう「外回り」「内回り」の表現を避けたことなどが由来となっています。

 この「右回り」「左回り」は駅の各種案内看板のほか、環状運行をしている車両の方向幕にも記されています。英訳は右回りが「clockwise」左回りが「counterclockwise」となり、それぞれ「時計回り」「反時計回り」とされています。

 日本で唯一の環状線地下鉄である名城線。細かく見ていくと、成り立ちや独自の考え方などが面白い路線でした。

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