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Nゲージの「エヌ」ってなんだ?日本で最も愛される鉄道模型の魅力とは?

2023.01.14

text:鉄道ホビダス編集部・RMM
photo:羽田 洋・根本貫史(RMM)・鉄道ホビダス編集部

 鉄道模型というものに憧れを抱き、その世界に触れたとき恐らく一番よく聞くであろう「Nゲージ」という言葉。ですがそもそもNゲージってそもそもなんなんだろう?という方も多いのではと思います。掘り下げると奥の深い鉄道模型の世界ですが、まずその第一歩としてこのNゲージがどんなものかについて見てみることにしましょう。

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■Nゲージという規格

 Nゲージとは、数ある鉄道模型の規格の一つであり、線路幅(ゲージ)が9mmのものを指します。もともとは欧米で軌間1435mmの車両をスケール1:160、ゲージ9mmで模型化したものが始まりで、「9(ナイン)」の頭文字を取って「Nゲージ」と呼ばれるようになりました。
 現在日本での車両のスケールは、欧米とは違う1067mmという軌間が主流の日本型在来車両を、同じゲージ9mmの線路で走らせるにあたり1:150という日本独自のスケールを採用しています。プロポーション的には車体の大きさとゲージの関係が実物とは異なり、車輪が左右に広がったようなプロポーションにはなってしまいますが、世界中のNゲージ車両と同じ線路を共用でき、国際的に通用する線路システムが使えるのは大きなメリットと言えます。そういった扱いやすいサイズ感と規格が共有できるというところから、日本では最も普及している鉄道模型と言えるでしょう。なお、新幹線は実物の軌間が1435mmで車体も大きいため、スケールは欧米と同様の1:160となります。

■そのサイズ感も魅力

 Nゲージは数ある鉄道模型の規格の中でも小さい方の部類に入ります。小さいと言っても、その小ささを利用し長い編成を比較的容易に再現できるというメリットもあります。畳1畳のスペースがあれば6両編成くらいであれば無理なく走らせることができます。さらに、近年のNゲージの進化は目まぐるしく、それまで省略されていたディテールや機構がリニューアルによってNゲージでも実現したりと、リアルさという面でも他の大きいスケールと負けず劣らずの魅力があります。

 さらに情景を作るという点においても、展示台程度のサイズ感のジオラマであれば場所も取らず、インテリアとしても活用することができます。同様に、線路を一周するよう組んだ上で情景を作り込む「レイアウト」を作り込むのにも適したサイズ感と言われています。巨大なレイアウトを作ることも可能ですし、まずは手頃に小さなエンドレスで初めてみる、ということもできます。

 さらに完成品のみならず、昔よりキット製品も充実しています。小さいのでこだわると細かい作業が増えてきますが、入門者向けで比較的簡単に組み立てられるキット製品もメーカーから数多くリリースされています。また、車両ではなくストラクチャーからキット組み立てや加工といった工作を学ぶというアプローチもあるので、「作ってみたい」派にもおすすめできます。

■広く普及している、という利点

 先の通り、Nゲージは日本で広く普及している鉄道模型規格の一つです。そのため車両やシステム線路、情景製品などの製品のバリエーションが豊富なのも利点といえます。レイアウトひとつを組むにしても、さまざまなレールを用いて簡単なものから複雑なものまで自在に組むことができる上に、駅や橋といった情景製品も田舎に似合うものから都会的なものまで幅広くラインナップがあるので、情景を制作する際も製品を活用しながら作ることができます。

 またどうしてもスペースなどの関係で自宅では満足に走らせることができない、という方には時間制で鉄道模型レイアウトを貸し出してくれる「レンタルレイアウト」という店舗もおすすめ。鉄道模型は基本的に線路規格が同一であれば車両メーカー問わず走行可能なので、車両を揃えて走らせるのはレンタルレイアウト、という選択肢ももちろんあります。

■鉄道模型に触れてみよう!

 まずは実際にNゲージに触れてみるところから!現在はさまざまな入門セットやその発展セットなどが発売されているほか、初心者でも手軽に取り組めるジオラマキットなども販売されています。ぜひ自分に合ったスタイルのNゲージライフを送ってみてはいかがでしょうか?

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コラム記事シリーズ「鉄道模型をはじめてみよう!」はこちらから

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