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来年引退…狭軌719系の生き残り「フルーティア」を作る!鉄道模型 Nゲージ加工作例!

2022.12.30

text & modeling & photo:根本貫史(RMM)

 福島県産フルーツなどを使用したスイーツ やくつろぎの時間を楽しむことができる「走るカフェ」をコンセプトに、2015年春に登場した「フルーティアふくしま」。種車は磐越西線の運用に対応した 719系0番代(27編成)で、車番も700番代に改番されました。運行は土日祝日に「フルーティアふくしま」として、春から秋にかけては郡山~会津若松間を冬は東北本線の郡山〜仙台間を走っていますが、2023年12月での運行終了が予告されています。

↓詳しい加工の様子はこちら!↓

■車体の加工

 ベースはマイクロエースの719系0番代です。 まず車用の水抜き剤(IPA)で車体の塗装を剥がし、側面の客扉をt0.2プラ板で塞ぎます(乗務員室寄の扉は未加工)。扉の縁と塞ぎ板にできた隙間に瞬間接着剤を盛り、硬化後に耐水ペー パーで表面を仕上げ、窓を新設します。ステンレス車故、ビードや雨樋など凸モールドが多いので、加工の際は注意が必要です。

■車体の塗装

 車体の加工を終えたらいよいよ塗装です。中性洗剤で車体に付着した 油分や削りカスを除去し、まずは車体全体を灰色9号に塗装して下地を 作ります。塗装はエアブラシで腰板の赤色の濃淡から吹き付け、そこか ら黒と窓廻りのゴールドの順。デカール転写後にクレオスのスーパーク リアーUVカット(ツヤ消し)を全体に吹いて表面を保護しました。

■デカール・ステッカーの自作

 車体のロゴや表記類は、ガイアのおう ちdeデカール クリアータイプを使用して、パソコンでデカールを自作しました。クリアータイプのデカールを使用するので、あらかじめ表記部分にベース色を着色しておきました。クリアータイプのデカールを使用するので、あらかじめ表記部分にベース色 を着色しておきます。少々手間ですが、クリアータイプの方が塗装面と馴染みやすく、デカールとの境界も目立ちません(ホワイトだと境界が白く見えてしまう)。

 通常のデカールとは異なり、転写後の位置調整は不可能。カットしたデカールを正確な位置に合わせ(写真左)、水で湿らせて10秒ほど経ったら台紙をスライドさせます。 余分な水分は綿棒で吸い取ります。
 前面の運番や行先表示はパソコン でステッカーを自作。下辺寸法が足らなかった窓上の黒色部分もステッカーで表現することで解消しました。

■完成

▲会津若松方のクモハ719-701(旧番:クモハ719-27)。客扉は乗務員室寄の両側1ケ所のみを残し、それ以外は閉鎖された。閉鎖 部分に新設された窓は扉間の客窓と同寸なので、作例では部品取り用の0番代から転用。そのほか同寸の窓を持つ211系や107系か らも転用が可能だろう。

↓詳しい加工の様子はこちら!↓

※こちらの記事は『RM MODELS 249 2016年5月号』の記事から抜粋しており、情報は当時のものとなります。あらかじめご了承ください。

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